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千丈渓自然観察モデルコース
【コースの概要】
千丈渓一帯は、県立自然公園に指定されています。
このコースは清らかな水の音、湿った空気など、渓谷
独特の自然を楽しむことができます。
コース途中には、滝や深い渕、千畳敷と呼ばれる絶景などたくさんの見どころがあります。
千丈渓のほとんどが二次林から成っていますが、植物の種類は豊富で充実した散策ができるでしょう。
また、昆虫、鳥、哺乳類などの動物も多く生息しており、直接姿を見ることはなくともその形跡に出会えることもあります。
始点から No.1区間の特徴 |
千丈渓の駐車場を始点として、植物を観察しながらしばらく幅の広い道を行きます。千丈渓の案内板のすぐ後ろには、クマノミズキの大木があり、道をへだてた反対側にはヌルデの木が見られます。 このあたりで、元気のいい人は川べりにおりてみましょう。水際の湿った砂上に動物の足あとが見つかるかもしれません。また、夏にはチョウやトンボの姿を見ることもできます。 歩道にもどり再び周囲を観察すると、山側の崖にゼンマイ、ワラビ、クジャクシダ、シシガシラなど多くのシダ類を見ることができます。そのほか、ナツツバキ、エノキ、エゴノキ、クサキなどの樹木に次々と出会えます。 |
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No.1からNo.2区間の特徴 |
右側にえん堤が見えたところで、川向こうの水面から少し上の方の山の斜面を見てみましょう。緑色の葉に混じって、白い葉が点々と見えるのはマタタビです。 えん堤のところから、道幅が狭くなります。右側は、急な崖で路肩ももろくなっているので注意してください。このあたりには、晩秋から冬の間にイノシシが出没します。よく観察すると、土を掘りかえした跡が見られます。しかし、活動するのはおもに夜間なので、姿を見ることはないでしょう。 |
No.2からNo.3区間の特徴 |
えん堤から細い道を上がり、そこから少し下ったところに三三の滝があります。滝の標識のそばには、ヤブツバキの木があり、その幹には、シダの仲間のマメヅタがはっています。周囲の木の幹や岩にも、シダ類のノキシノブが見られます。 三三の滝から先へ進んだあたりに、ニワトコの大木があります。左手の岩場には、珍しいバリバリノキが見られます。 そのほか、アブラチャン、イタヤカエデ、ネコノチチ、タラヨウ、ヤマコウバシ、クサギなど、この周辺の草木には、植物名が記された札が多くかけられています。 |
No.3からNo.4区間の特徴 |
魚切がNo.3地点で、この近くにカゴノキがあります。コウモリ岩の対岸の岸壁には、カタヒバというシダ植物が見られます。このあたりから、川の流れは急になり、滝が連続してそれまでのゆるやかな流れとは全く異なった風景を見せてくれるようになります。道のそばにオオバギボウシを見ることが多くなります。 3月〜7月ごろ、コウモリ岩のあたりでは、カジカガエルの声を聞くことができるでしょう。そのほか、ケヤキ、アカシデ、ニワトコ、ムラサキシキブ、ヤマコウバシ、イワヒバ、アラカシ、タラヨウ、ウラジロガシ、ツクバネガシ、シャシャンポ、ダイモンジソウ、チャルメルソウなどの植物も見られます。 |
No.4からNo.5区間の特徴 |
このあたりは、本コースの中で最も渓谷らしい気分を満喫できるところです。空気は湿っぽく、ひんやりしています。 鉄階段の上には、サカキ、ヒサカキ、アセビなどが見られます。次の鉄階段の上には、ヤマグルマの札がかかっている木があります。 足元に滝を見ながら渡る桟橋のそばには、いくつかの照葉樹の仲間が見られます。その先の階段のそばでは、ウラジロガシ、ヒサカキ、アカシデなどが観察できます。 さらに進むと、ホソバジュズネノキ、ツルアリドオシなどが足元にひっそり生えているのに出会うでしょう。相生滝の近くではネジキ、カマツカも見られます。そのほか、ミズゴケ、ネズミモチ、ヤブツバキ、コバノミツバツツジ、シキミ、タカノツメ、ミヤマガマズミなどの植物も見られます。 |
No.5からNo.6区間の特徴 |
階段を上がり相生滝の上に出ると、千畳敷のみごとな眺めが目の前に広がります。周辺の水たまりには、ヒキガエルやモリアオガエルが産卵します。また、夏には、相生滝の滝つぼあたりにカワガラスの姿をよく見かけます。 相生滝の標識のそばには、ナツハゼ、タカノツメ、トネリコ、アカマツなど、名札のかかった木がたくさんあります。 遊歩道に出たあたりで、ヤマブキ、ネズミモチ、ヤブニッケイを目にすることができます。川岸や水のない砂礫にカワラハンノキ、ヤマハンノキがあり、山側にはコバンノキ、キブシが見られます。そのほか、ノグルミ、エゴノキ、コマユミ、コナラ、ヒサカキ、シキミ、ヤブムラサキ、アセビ、サワフタギ、リョウブ、ウラジロガシ、ケヤキなどの植物も見られます。 |
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No.6からNo.7区間の特徴 |
シシ岩橋を渡って少し行ったところに、大きな岩が転がっていますが、これがシシ岩です。向かいの岸壁を見上げると、水墨画に出てくるような風景が広がっています。 シシ岩から10mほど進んだところにシロダモの木があります。その近くには、アセビ、タブノキ、ホソバタブの樹木が見られます。大紋岩のそばでは、イヌシデ、アカシデ、ダンコウバイを観察できるでしょう。 次の桟橋を渡りきったところから、コバノミツバツツジ、リョウブ、ジャケツイバラ、ソヨゴなどが次々と見られます。そのほか、ハゼノキ、アワブキ、ダイセンミツバツツジ、ヤマアジサイなどの植物も見られます。 |
No.7からNo.8区間の特徴 |
ここから、なが瀬の長い桟道が続きます。桟道を中ほどまで行ったあたりにキヅタがあります。 なが瀬の終わり近くにある橋は、たたずみ橋と名づけられています。ここに来ると、思わず立ち止まって今来た方を振り返りたくなるから不思議です。橋の手前には、カラスザンショウ、アワブキの木が見られます。 |
No.8からNo.9区間の特徴 |
たたずみ橋を渡り、坂を上がったあたりにミツマタがあります。地表近くを探すと、ミヤコアオイの姿も見られます。 小さな板橋のそばには、ウラジロガシの大木があります。ほかにもアセビ、リョウブ、ウリカエデなどを目にすることができます。 美しい滝の滝つぼである大渕の周辺には、コウヤコケシノブが見られます。また、遊歩道から大渕を望めるあたりには、シャシャンポやシキミがあります。 さらに進んで、スダジイ、クロモジ、コナラなどの樹木を観察してみましょう。そのほか、カワラハンノキ、ネコヤナギ、キツツジ、イヌブナ、タカノツメなどの植物も見られます。 |
No.9からNo.10区間の特徴 |
たたずみ橋を渡り、坂を上がったあたりにミツマタがあります。地表近くを探すと、ミヤコアオイの姿も見られます。 小さな板橋のそばには、ウラジロガシの大木があります。ほかにもアセビ、リョウブ、ウリカエデなどを目にすることができます。 美しい滝の滝つぼである大渕の周辺には、コウヤコケシノブが見られます。また、遊歩道から大渕を望めるあたりにはシャシャンポやシキミがあります。 さらに進んで、スダジイ、クロモジ、コナラなどの樹木を観察してみましょう。そのほか、カワラハンノキ、ネコヤナギ、キツツジ、イヌブナ、タカノツメなどの植物も見られます。 |
No.10から終点までの特徴 |
鉄階段を上り少し行くと、道は右側に折れ曲がります。この下の静かな渕はオシドリ渕で、その名の通りここではオシドリを見かけることがあります。 オシドリ渕から上流は急に川幅がせまくなっています。約30m上流の箱渕までで最も狭い部分は2mほどしかありません。 オシドリ渕と箱渕の間の対岸は、すぐ目の前に岩の壁となってせまっています。夏には、ここにコオニユリの黄赤色の花が咲きます。同じ岩壁にはイワヒバもあります。白藤橋を渡ったところでは、ヤマボウシも見られます。そのほか、ノグルミ、コウヤコケシノブなどの植物も見られます |
千丈渓周辺で見られる動物
イノシシ、カワネズミ、テン、ホンドイタチ、食虫類のなかま、野ネズミのなかま
オオルリ、オシドリ、カワガラス、キセキレイ、サンコウチョウ、セグロセキレイ、タカのなかま、ヤマセミ、鳥の声(聞きなし)
カワムツ、タカハヤ
川の中の昆虫たち、オトシブミのなかま、アゲハチョウのなかま(ギフチョウ)
オオサンショウウオ、カジカガエル、ニホンアカガエル、モリアオガエル、ヤマアカガエル
イズモマイマイ、サンインマイマイ
千丈渓へのアクセス・マップ
【アクセス図】
千丈渓に関するページ(リンク集)
お問い合わせ先
自然環境課
島根県庁 自然環境課 〒690-8501 島根県松江市殿町128番地 東庁舎3階 Tel:0852-22-6172/6517(自然公園管理係) 0852-22-5348/6433(自然公園施設係) 0852-22-5347/6377/6516(自然保護係) 0852-22-5724 (隠岐ジオパーク・自然公園活用推進係) Fax:0852-26-2142 E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表) shizen-koen@pref.shimane.lg.jp(自然公園許認可担当)