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 名前が<シ>ではじまる植物の解説

シオデ(ユリ科)
山林のへりに生える多年性のつる植物です。茎には卵形の葉をつけ、葉のつけねから2本の巻きひげを伸ばして、他の植物にまといつきます。夏に葉のつけねから長い花柄を出し、その先に15〜30個の淡黄緑色の小花を咲かせます。秋には、黒い果実が熟すほか、5月ごろの新芽も食用になります。
シオデ
シキミ(モクレン科)
常緑小高木で、墓地や仏檀によく供えられます。仏前に供花するための木という意味から、ハナノキまたはホトケシバとも呼ばれます。昔、死者を埋葬するとき、肉食動物に死体を食われないよう有毒植物であるシキミを周囲に植えたことから仏前に供えるようになったと言われています。果実にはとくに毒性が強く、シキミの名は「悪しき実」という意味だとされています。木の皮や葉を乾燥させて粉末にしたものは、焼香に用いたり線香に使われたりします。
シキミ
シシガシラ(シシガシラ科)
林床に生える常緑性のシダです。放射状に広がる葉の形を獅子(ライオン)のたてがみに見たててこの名がつけられました。
シシガシラ
シダの仲間
山菜として有名なワラビは、シダ植物の代表的なものです。シダ類は、みんな同じ葉に見えますが、ジュウモンシダ、シシガシラ、ノキシノブ、ゼンマイなどは、形に特徴があります。また、ツクシもシダ植物です。
シダの仲間
シダレヤナギ(ヤナギ科)
中国が原産の落葉高木です。ヤナギ科の代表種で、かわいらしい尾状の花穂が春を感じさせる植物です。生育すると高木になります。

シデの仲間
シデの仲間には、アカシデ、イヌシデ、クマシデなどがあります。この3種は一見よく似ていますが、落葉などを見比べてみると違いがわかります。クマシデは、葉脈が平行できれいにそろっており、イヌシデは若葉に毛が生えているのが特徴です。シデの材は、シイタケのほだ木としても利用されます。

シナノキ(シナノキ科)
山地に生育する落葉高木です。横田地方では、「やまがき」とよばれるシナノキは、樹皮を削り取り、繊維を取り出してなわを作るのに利用します。特有の樹形をしており、秋には、一風変わった黄葉を見せてくれます。
シナノキ
シノブ(シノブ科)
山奥の渓流沿いの大木や岩の上に生育しているシダの仲間です。土がなくても育ち、「堪え忍ぶ」ことからこの名が付けれられました。園芸店などでもよく売られています。
シノブ
シャガ(アヤメ科)
常緑多年草で、山地や里地で普通にみられる植物です。高さは、50〜60cmになります。5月ごろ、白紫色の美しい花をつけます。この花は、下の方から次々と開花していくので、かなり長い期間花が見られます。
シャガ
ジャケツイバラ(マメ科)
幹には、鋭いトゲがずらりとついています。カワラフジの別名があるように、河原近くに生育します。ツル性のマメ科の落葉低木で、初夏のころ黄色い花を咲かせます。この名前は、木の幹がとぐろを巻いているヘビに似ているところから、「蛇結イバラ」と呼ばれたからだと言われています。
ジャケツイバラ
シャシャンポ(ツツジ科)
ツバキの葉を小型にしたような葉をつけますが、ツツジ科の植物で、冬でも緑色の葉をつけたままの常緑低木です。春から初春に小さい白い花を多数つけ、冬になると実は黒紫色に熟します。
シャシャンポ
ジュウモンジシダ(オシダ科)
陰地を好むシダ植物です。胞子の付き方や葉の形に特徴があるので、注意して観察しましょう。

ジュズダマ(イネ科)
日当たりのよい水辺に育つ植物です。葉脈は縦にはしり、よく株だちして根でも種子でも増えます。種子は、葉の一部であるほうの中で実ります。ほうは、固い球になり鳥や水に運ばれて広がります。
ジュズダマ
シュロ(ヤシ科)
栽培木が、各地で野生化しています。常緑の小高木で、寺の鐘をつく棒に使われる木です。

ジュンサイ(スイレン科)
池や沼などの水面で生育する植物(浮葉植物)です。食用として有名で、すい物などによく使われます。

シュンラン(ラン科)
常緑多年草で、早春に花をつけます。花の美しさから園芸品種も多く、観賞植物として親しまれています。花は、梅酒などに漬けておくとピンク色に染まり、料理やつまみに使われます。
シュンラン
ショウジョウバカマ(ユリ科)
山地のやや湿ったところに生育する常緑の多年草です。早春に紅紫の花を横向きに咲かせます。
ショウジョウバカマ
シラカシ(ブナ科)
カシの仲間の落葉樹です。実は、タンニンを多く含むので、水に入れて渋を抜かないと食べられません。材は堅くて粘りがあるので、道具の柄、家具、建物の材料として利用されています。

シロダモ(クスノキ科)
高さ10mほどになる常緑中高木。名前の通り、葉の裏は白くろう物質でおおわれ、3本の脈が目立つのが特徴です。果実はシラカシと同じく、2年目に熟し赤く色づきます。昔は、この実をしぼって、灯火用やろうそく用の油として利用しました。また若芽は、黄褐色の毛におおわれ、だらりと垂れ下がっているので「ウサギノミミ」と呼ぶ地方もあります。
シロダモ
シロネ(シソ科)
高さ1mほどになる多年草で、湖や沼に群生します。茎は四角形で節が黒く、葉は対生です。夏から秋にかけて、葉のわきに白い小さな花をむらがりつけます。シロネという名は、地下茎が太くて白く、とくによく目立つことから名付けられました。


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