≪報告基準≫
2006年4月1日改正
19 水痘
(1)定義
水痘・帯状疱疹ウイルスの初感染による感染症である。
(2)臨床的特徴
冬から春の感染症であるが、年間を通じて患者の発生をみる。飛沫、飛沫核、接触感染で
感染し、潜伏期は2〜3週間である。乳幼児や学童いずれの年齢でも罹患する。母子免疫は
麻しんほど強力ではなく、新生児も罹患することがある。症状は発熱と発疹である。それぞ
れの発疹は紅斑、紅色丘疹、水疱形成、痂皮化を順次約3日で経過するが、同一段階の皮疹
が同時に全身に出現するのではなく、新旧種々の段階の発疹が同時に混在する。
発疹は体幹に多発し、四肢に少ない。発疹は頭皮及び口腔などの粘膜にも出現する。健康 児の罹患は軽症で予後は良好であるが、免疫不全状態の小児の罹患は重症で、致死的経過を とることもある。
発疹は体幹に多発し、四肢に少ない。発疹は頭皮及び口腔などの粘膜にも出現する。健康 児の罹患は軽症で予後は良好であるが、免疫不全状態の小児の罹患は重症で、致死的経過を とることもある。
(3)届出基準
ア 患者(確定例)
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する者を
診察した結果、症状や所見から水痘が疑われ、かつ、(4)により、水痘患者と診断した場
合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければな
らない。
イ 感染症死亡者の死体
指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体
を検案した結果、症状や所見から、水痘が疑われ、かつ、(4)により、水痘により死亡し
たと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届
け出なければならない。
(4)届出のために必要な臨床症状(2つすべてを満たすもの)
ア 全身性の漿液性丘疹や水疱の突然の出現 |
イ 新旧種々の段階の発疹(丘疹、水疱、痂皮)が同時に混在すること |
島根県感染症情報センター