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船通山自然観察モデルコース
船通山へ登るには、「鳥上滝コース」と「亀石コース」の2つのコースがあります。
このページでは、「鳥上滝コース」について詳しく紹介していますが、「亀石コース」については、
「船通山自然観察モデルコースガイドブック改訂版」をご覧ください。
【コース概要】
船通山一帯は、比婆道後帝釈国定公園に指定されている島根県屈指の景勝地です。
標高1142.5mの山頂では、ゆったりと四方を眺められ、大山、三瓶山、
晴れた日には隠岐島も見ることができます。
船通山登山道は、島根県側からは、鳥上滝コース、亀石コースの2ルートがありますが、
ここでは鳥上滝コースを紹介します。
本コースの途中には、高さ約16mの鳥上の滝が姿をあらわします。
斐伊川の源流と言われ、島根の名水100選に選ばれている清らかな流れは
一見の価値があります。
始点からNo.1区間の特徴
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杠(ゆずりは)川上流の林道終点の駐車場を出発して、奥深い森の入り口を入ったあたりまでの区間です。森に入るまでには、草の茂るエリア、低木やつる植物が多いエリアが見られます。これらのエリアは、森林の中に直接風が入り込んだり、日光による乾燥を防ぐなどの大切な働きをしています。イタドリ、イワガラミ、ウツギ、キブシ、クマノミズキ、クリ、サルナシ、ススキ、タラノキ、ツルアジサイ、ヌルデ、ハルニレ、ミズキ、リョウブなどの植物を見ることができます。 |
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No.1からNo.2区間の特徴
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その昔、船通山が山陰と山陽を結ぶ交通の要であったことを物語る、気持ちのよい石畳の山道が続いています。道の両側には、植物に名札が付けられており、ここではアテツマンサク、アブラチャン、キブシ、クサソテツ、クマシデ、クロモジ、ナツツバキ、ヤマザクラなど数種類の草本を観察することができます。 |
No.2からNo.3区間の特徴
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No.2のポイントを過ぎて、渓流沿いの道をつづら折りに行くと、「朽木やきのこの昆虫」という解説板があります。森林の倒木や朽木に住む虫たちについて、簡単に紹介しています。またこの道沿いでは、薬用や食用の下草が生い茂っているのが観察できます。ここでは、ウワバミソウ、カンスゲ、クサソテツ、サンヨウトリカブト、シオデ、タラノキ、ニワトコ、ハナイカダ、ヒカゲミツバ、モミジガサ、ヤマノイモなどの植物が見られます。 |
No.3からNo.4区間の特徴
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渓流を何度も横切りながら、少しずつ山道を登っていく区間です。このあたりでは、アテツマンサク、アワブキ、ウワバミソウ、コアジサイ、シナノキ、タニウツギ、ハイイヌガヤなど高木や低木とともに様々な草花を見ることができます。また、この区間の中間地点には「船通山の鳥」という解説板があるので、森林の野鳥について勉強するのもよいでしょう。区間4の一帯は、島根県下でも屈指の野鳥の宝庫で、約70種が生息していると言われています。春から初夏にかけての繁殖期には、あちこちで美しいさえずりが聞かれます。 |
No.4からNo.5区間の特徴
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No.4のポイントには、ヤマボウシとナツツバキの大木があります。ヤマボウシは、6月頃に白く大きな花をつけ、秋には紅葉が美しく大変見応えがあります。ナツツバキの幹はふつう赤褐色をしていますが、大木になるとその皮が薄く剥がれて、すべすべした肌が光っています。 |
No.5からNo.6区間の特徴
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No.5ポイントには、ベンチが置いてあり小休憩がとれます。このあたりには、深山性の草木が茂り、昼でも日が射さずに冷涼な雰囲気に包まれています。ベンチの少し先に「谷合いの植物」の解説板があるので、植物観察の参考にするとよいでしょう。そこからしばらく行くと、右斜面から渓流が合流している地点に出ます。このあたりの湿った落ち葉の下には、サンショウウオの仲間が生息しています。ここでは、イワガラミ、オニグルミ、カンスゲ、クサソテツ、クロモジ、サルナシ、サワグルミ、タンナサワフタギ、トチノキ、ホオノキ、ミズキ、ヤブデマリ、リョウメンシダなどの植物が見られます。 |
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No.6からNo.7区間の特徴
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頂上まであと1400mの地点。始点から約3分の1登ってきました。No.6のポイントには、休息できるベンチがあります。このあたりで目立つのは、灰褐色のすべすべした幹と大きな葉を持つホオノキです。また、やぶ陰には、山陰では船通山と大万木山だけで発見されたサンヨウトリカブトの姿が見られます。ここでは、キバナアキギリ、クサソテツ、コブシ、ツタウルシ、ノブキ、ハナイカダ、ハシリドコロ、ホオノキ、ミヤマカタバミ、ヤマシャクヤクなどの植物が見られます。 |
No.7からNo.8区間の特徴
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標高780m、登り口から850mの地点。いよいよ、このコースのハイライト(一番の見どころ)である「鳥上(とりかみ)の滝」と「石割欅(いしわりけやき)」が見えてきます。 「鳥上の滝」は、斐伊川の源流にあたり、高さは16mあります。古事記には、後にスサノオノミコトに退治されたヤマタノオロチがこの滝を根城にしていたと書かれています。 滝のそばの玄武岩の割れ目には、樹齢300年以上の大きなケヤキがあります。この老大木を「石割欅」といい、樹高は15m、名が示すように、その根は大岩塊を通り抜けて約60度の角度で節理にそって下り、土の中に入っています。 |
No.8からNo.9区間の特徴
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滝壺からは、鉄鎖のついた急な階段をあがります。滝の上には、イタヤカエデ、クロモジといった広葉樹が目につきます。しばらく行くと「樹上の昆虫」の解説板が出てくるので、観察の参考にするとよいでしょう。 |
No.9からNo.10区間の特徴
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No.9ポイントを過ぎると、つづら折りの登り道になってきます。このあたりから、ミズナラやカエデの高木が出現します。特にホソバウリハダカエデの大木は、ここ船通山のほかには三瓶山に1本確認されているだけの珍しい品種なので、しっかり観察しておきましょう。また、キバナアキギリ、ツルシキミ、ナツツバキ、モミジガサなどの植物も見られます。 |
No.10からNo.11区間の特徴
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坂道を上っていくと、やがてブナ林が現れます。ブナ林は日本海側と太平洋側で生育している植物の種類が違うことが知られています。船通山のブナ林は、そこに見られる低木や草本から、太平洋側の性格を多分に持つ日本海型のブナ林とされています。ここでは、アテツマンサク、ウリハダカエデ、エゾユズリハ、クサソテツ、クマシデ、クロモジ、サンインスミレサイシン、サンヨウトリカブト、シシガシラ、タンナサワフタギ、チュウゴクザサ、ナツツバキ、ハウチワカエデ、ホオノキ、ミズナラ、ミヤマカタバミ、ヤマボウシ、ユキザサ、リョウブなどの植物が見られます。 |
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No.11からNo.12区間の特徴
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この辺りは、晩秋に訪れると、とても見事な黄色一色となります。そのほとんどが、クロモジとコアジサイです。クロモジとコアジサイを中心に観察してみましょう。 |
No.12からNo.13区間の特徴
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No.12ポイントから頂上までは約300mです。平坦な尾根道が続き、ブナ林を抜けてからは、横田町の街を一望することができます。尾根は、シバ草原となっており、アセビ、アカモノ、ヤマツツジなどがかん木状に繁っており、春にはかわいらしい花を見せてくれるものもたくさんあります。また、ダイセンミツバツツジ、タニウツギなどの植物も見られます。 |
No.13からNo.14区間の特徴
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シバ草原の平坦な尾根道が続きます。このあたりの尾根道は頂上に近く、風雪が強いために高木は育ちません。代わりに、ダイセンヤナギやクロモジなどの低木が多く生育しています。草本では、ウメバチソウやカタクリなど、大きく鮮やかな花を咲かせる種類が見られます。 |
No.14からNo.15区間の特徴
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船通山のもう一本の登山道との合流点に、No.14のポイントがあります。その周辺には、おいしい実をつけるナガバモミジイチゴがありますが、さわるとかぶれることがあるヤマウルシも生育しており注意が必要です。西に伸びる尾根筋には、ブナに混じってスギの木々を見ることができます。それらは、本州日本海側の多雪地帯に自生する天然のスギです。ここでは、アシウスギ、コマユミ、ヤマボウシなどの植物が見られます。 |
No.15(終点・頂上)の特徴
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山頂には、ヤマタノオロチの尾から出たとされる剣の標柱やスサノオノミコトを祀った祠があります。空気が澄んだ晴れた日には、大山や弓ヶ浜半島、中海、宍道湖のほか、はるか隠岐島まで360度に広がるパノラマを楽しむことができます。 |
船通山の動植物
船通山へのアクセス・マップ
【アクセス図】
船通山に関するページ(リンク集)
お問い合わせ先
自然環境課
島根県庁 自然環境課 〒690-8501 島根県松江市殿町128番地 東庁舎3階 Tel:0852-22-6172/6517(自然公園管理係) 0852-22-5348/6433(自然公園施設係) 0852-22-5347/6377/6516(自然保護係) 0852-22-5724 (隠岐ジオパーク・自然公園活用推進係) Fax:0852-26-2142 E-mail:shizenkankyo@pref.shimane.lg.jp(代表) shizen-koen@pref.shimane.lg.jp(自然公園許認可担当)