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松江と安来の合同で「スマート農業」をテーマに視察研修会を開催!!

11月18日、松江市農業士会と安来地方農業士会は合同で視察研修会を開催し、農業士、新規就農者、研修生、農大生、関係機関等51名の参加がありました。今回は普及しつつあるスマート農業とは何かを学び、今後、就農する若い農業者、新規就農者をフォローする農業士にも役立ててもらおうと企画しました。

 

両管内とも施設園芸で環境制御システム等の導入が進んでいますが、その一方で、導入を検討している生産者からは、「困った時すぐに師匠のほ場が見たい」、「GAPに応用したい」、「遠隔操作がしたい」といった声があることから、これらに対応出来る研修会を企画しました。

 

講師には、農業技術センタースマート農業スタッフを招き、現場の声に対応出来るような機器について、導入費用を含め具体的に提案してもらいました。また、技術普及部からは「みどりクラウド」を活用したスマート普及活動の取組を通して、栽培に活かすデータの見方について解説がありました。

 

続いて、実際にスマート農業を活用されている両管内の認定新規就農者2名に事例発表をしていただき、松江市のミニトマト生産者からは、集出荷場にいながらハウスの様子が確認できるため、安心して調整作業に集中できると報告がありました。また、安来市のイチゴ生産者は環境モニタリング装置を自作し、近隣の生産者とデータを共有することにより、他の生産者と自身のデータを照らし合わせ、意見交換することで双方のスキルアップが図られることにメリットを感じておられました。

 

その後、両管内の現地2カ所に出向き、導入施設を視察しました。参加者からは、「とても勉強になった」、「早速ネットワークカメラを取り付けたい」といった声が聞かれ、また、研修会終了後も講師に質問する姿が見られるなど、スマート農業への感心の高さが窺えました。今後は、関係機関と連携しながら、各生産者のニーズに適したシステムを提案していきたいと考えています。

 

研修会の様子1研修会の様子2

 

 

タマネギのフロントランナー(農)にこにこファーム新庄、面積拡大に挑戦!

 今年6月にタマネギ1作目30aの収穫を終えた(農)にこにこファーム新庄は、その直後に地力増進のためクロタラリアを播種し、8月末にすき込みを終えました。8月24日には法人主催の研修会を開き、育苗管理について確認を行い、2作目1.4haの面積拡大に向けて動き出しました。

 

 現在、同法人は松江市新庄町の水田でタマネギ栽培に取り組んでいます。1作目(本年産)の状況については、令和3年7月12日付けの普及情報で報告したように目標(5.5t/10a)を上回る5.8t/10aの成績を上げました。

 

 しかし、粘土質土壌で排水条件が良いとは言えない圃場であることから、収穫直後の6月28日に、雑草抑制と地力向上を狙って緑肥植物クロタラリアを播種しました。マメ科のクロタラリアには、根粒菌による窒素固定はもちろんのこと、直根性の根が深くまで張るため、圃場の通気性と透水性を改善する効果があります。8月23日にすき込みを行い、これによって有機物が補給されて土が団粒化するなど、地力増進効果が期待できます。

 

 上々のスタートダッシュを切った同法人の次作は、本年産のおよそ5倍である1.4haの本格栽培になります。9月の播種に先立ち、8月24日、同法人主催の「たまプロ研修会」が開催され、法人からは女性4名を含む13名が参加し、当農業振興部からはクロタラリアの効果と育苗に関する昨年との変更点(育苗培土、潅水頻度)について説明しました。

 

 参加者は、拡大に伴って変更する点や前作からの改善点を話し合い、次作へのイメージを共有し、意気込んでいる様子でした。最終目標の5haを見据えると様々な不安や課題も出てくるかと思いますが、農業振興部としては、松江水田園芸のフロントランナーをしっかり支援するとともに、それに続く第2、第3のランナーの確保・育成にも取り組んでいきたいと思います。

農林大学校の学生の皆さん!松江で就農しませんか?

 7月20日、松江地域での就農に関心を持つ農林大学校の学生11名を招き「松江地域農業発見交流会」を開催しました。
11回目となる今回は、学生自らが、当地域における農業の魅力を体感することを目的に、雇用体制の整備を進めている先進農家の視察や農業士との交流を行いました。

 

 この発見交流会は、松江市出身の農林大学校生に、地元での就農について考えるきっかけにしてもらおうと、平成23年度に初めて開催し、延べ115名の参加がありました。

 

 開催時期は、学生が参加しやすいよう夏休み期間中とし、視察と意見交換会を組み合わせた企画を基本に実施してきました。

 これまでの参加学生の傾向から、雇用就農希望者が多いこと、一方で近年の松江市における就農相談者または農業研修生の多くが市外出身者であること(今年度農業研修生の6割が市外または県外出身者)から、今年度は、松江市出身者に限定せず、市内での就農に興味関心のある学生も対象とし、視察先は、農林大学校卒業生の雇用実績があり、かつ来年度も卒業生の雇用を検討している農業者を中心に選定しました。

 

 当日は、うだるような暑さでしたが、学生たちは「とにかく元気な若者に来てもらいたい!」といった視察先の話に感化されながら、熱心に記録をとり、質問をしていました。また、参加した農業士からは「雇用就農に取り組む農業者を農業士会に勧誘することで、学生のニーズに応えていきたい」との意見も聞かれました。
農業振興部では、今後も就農希望者の動向を見ながら、関係機関と連携して新規就農者の確保・育成に取り組んでいきます。

タマネギ産地づくりに向けての一年目の結果報告

(農)にこにこファーム新庄~30a(R3)から1.4ha(R4)、そして5ha(R7)へ!~

 

 中海北西湖岸に面した同地区は、受益面積46haで県内第1号の農地中間管理機構関連農地整備事業を導入、令和元年度から区画整理工事が始まり、同時に地区の担い手として、同2年2月に構成員100名で「農事組合法人にこにこファーム新庄」を設立し、その秋には、30aのタマネギの試作に取り組みました。

 

 法人の経営は水稲主体ですが、多角化としてタマネギを選定、工事終了後には5haのタマネギ団地を経営する計画を立て、県が示す中規模機械化一貫体系(5~8ha)を迅速に確立するため、機械メーカーから各種機械を借り受けて栽培を行ってきました。

 

 松江地域の先行事例であるため、播種・定植・収穫作業を機械の現地実演会と位置づけ、後発の圃場整備地区の指標となるためにも確実な収量確保が欠かせませんでしたが、結果として、出荷単収が目標の5.5tを上回る5.8tとなりました。

 

 現在、JAしまねの広域集出荷調整施設が建設中で、来年度からは圃場で鉄コンテナに収納した状態で持ち込み、乾燥・調整・冷蔵・出荷までの一連の作業を一定の施設利用費により委託するシステムが稼働する予定です。しかし、今年産はJAアグリとの契約出荷のため、500kg鉄コンテナ34基に収納、独自に購入した乾燥機で72時間乾燥後、近くのJA西条柿集荷場に持ち込んで婦人部中心の手作業で調整作業を行い、6月末での引き渡しにこぎ着けました。

 

 梅雨の合間の作業となり、想定以上の組合員の出役となりましたが、総じて評価が良く、次作の作付面積は、本年産の4倍強の1.4haを計画しており、今年度に導入する自前機械で更なる省力的なタマネギ栽培を追求していくこととしています。農業振興部としては、関係機関と連携して、今後も継続して支援していきます。

 

収穫穫機械実演会

【収穫機械実演会(6/10)】

収穫作業後の婦人部の歓喜の姿

【収穫作業後の婦人部の歓喜の姿(6/14)】

フレッシュあぐりセミナー(農業士・若手農業者合同視察研修会)を開催!

 本セミナーは管内の農業士と若手農業者が研修を通じて、交流を深め、若手農業者の資質向上と経営の改善を目的としています。今年は、農業士2名、若手農業者5名(うち雇用就農者2名、自営就農に向け研修中の1名)が参加し、関係機関含め12名が参加しました。

 

 最初に、島根県農業技術センター野菜科圃場を視察し、県の現在の取組について説明を受け、理解を深めることが出来ました。その後、アスパラガス、ミニトマト、イチゴなどの施設栽培圃場及びキャベツ、ブロッコリーなどの露地栽培圃場に移動し、実際の栽培の様子を見て、先進技術と栽培のポイントについて学びました。

 

 次に観光園を営むブドウ生産者を訪問し、観光園を始めた経緯や苦労、現在の取組などをお話いただきました。毎年、観光園の他に、共販にも一定量出荷し、収入を確保することで安定経営に繋げることや産地維持のため様々な取組を始めたといったお話は参加者にとって参考になりました。また、今年は新型コロナ感染拡大で怖さや迷いもあったが、最終的にお客さんの要望に応えたいと開園に踏み切った思いなどを教えていただきました。

 

 最後に多品目野菜の栽培を行う法人を視察しました。共販や地元の産直に出荷し、安定生産する体制を解説していただきました。また、会社の経営方針に人材育成を掲げ、積極的な研修生の受け入れや独立支援を行う取組には若手農業者にとって参考になるお話がたくさんありました。圃場では多品目野菜のローテーションの組み方や栽培方法などを学び、今後の経営に活かせるようなヒントを教えていただきました。

 

 今回の研修では若手農業者から今後の経営の参考にしようと盛んに質問があり、勉強になったと感想を述べる方もおられました。普及部としては、今後も関係機関や農業士の方と協力して、若手農業者の経営発展につながる取組を継続して行っていくことにしています。

 

農業技術センター視察

【農業技術センター視察】

 

観光ぶどう園視察

【観光ぶどう園視察】

 

多品目野菜経営法人視察

【多品目野菜経営法人視察】



お問い合わせ先

東部農林水産振興センター

島根県東部農林水産振興センター 
  〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1
  TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643
  e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp

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  安来農業部(島根県安来市穂日島町303)
  松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2)
  出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4)
  雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1)
  出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)