1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
7月から8月にかけて多発した腸管出血性大腸菌感染症は、11月に入り 発生報告が無くなりました。
4類では、日本紅斑熱が出雲圏域から1件、報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○感染性胃腸炎:月初めから流行し始め、前月の2倍になりました。特に出雲・大田・雲南で多く報告されています。
○水痘:漸増が続き前月の2倍の報告がありました。特に出雲・浜田・雲南で多く見られています。
○流行性耳下腺炎:県全体では少ないが、益田圏域でやや多くなっています。雲南で増加しています。
○手足口病:未だ報告が続いており、雲南では増加しています。松江と益田圏域でやや多い傾向があります。
○A群溶連菌咽頭炎:雲南圏域で多く、松江と益田でも増加してきました。報告数は前月の2倍になっています。
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎は12名のうち10名が浜田圏域からの報告でした。急性出血性結膜炎の報告はありませんでした。
4)性感染症報告
性感染症の報告が20歳代、30歳代を中心に増加しています。そのうち性器クラミジア感染症は12名
(男4名、女 8名)の報告があり、淋菌感染症も各地区から4名の報告がありました。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎:9月より雲南で流行が続いています。全国的にもやや増加しています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:前月と同様の報告でした。西部でやや多く報告されています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:1桁の報告が続いており、特に変わった点は見られません。
○薬剤耐性緑膿菌感染症:今年は未だ報告がありません。
感染性胃腸炎からは腸管アデノウイルス(40/41型)の外にエコー11型ウイルスが分離されていますが、SRSV、ロタ ウイルスはまだ検出されていません。細菌では病原性大腸菌、カンピロバクターが分離されています。 手足口病からはコクサッキーA16型ウイルス、無菌性髄膜炎からはエコー11型・18型ウイルスが引き続いて分離され ています。