1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
2類感染症の腸チフスが出雲圏域から1件、3類感染症の腸管出血性大腸菌感染症が出雲圏域1件、
隠岐圏域2件の報告がありました。
4類感染症では、ツツガムシ病が7件(雲南3、出雲1、大田2、益田1)あり、また日本紅斑熱の報告が
松江圏域から1件ありました。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○感染性胃腸炎:県全体で減少し、前月の6割弱でした。
○水痘:出雲から東でやや多いが、全体的に少なく、4〜6月は昨年同期の6割弱でした。
○流行性耳下腺炎:松江と浜田圏域でやや多く、松江では、前月急増しましたがすぐに減少しました。
○ヘルパンギーナ:松江圏域の流行は大きくなり、出雲と浜田でも流行してきました。
○手足口病:松江及び雲南圏域で流行してきました。
○A郡溶連菌咽頭炎:浜田と益田圏域でやや増加しました。
○麻疹:松江で12名、出雲で6名の報告があり、今年の累計は55名(20歳以上4名)になりました。
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎が松江・出雲圏域から8例報告され、そのうち3例は20歳以上での罹患となっています。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症が前月とほぼ同じ8例あり、罹患年齢は20歳代が中心になっています。
淋菌感染症が、西部の20〜30歳代の男性から4例報告されています。
5)基幹病院報告
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:東部と中部では半減しました。西部でも本年では前月に次いで
少ないです。年齢別では、70歳以上の高齢者が67%を占めています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:本年では1月に次いで少ない報告数でした。
○薬剤耐性緑膿菌感染症:本年は報告がありません。
インフルエンザウイルスは、例年になく遅い時期まで分離されAソ連型は4月、A香港型やB型は5月
まで分離されています。感染性胃腸炎はSRSVが3月まで、ロタウイルスが3・4月を中心に6月まで、
腸管アデノが比較的年長児を中心に6月に検出されています