1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
3類感染症の腸管出血性大腸菌感染症が5件:松江2件(O157)、雲南3件(O26) ありました。
腸管出血性大腸菌感染症は9月に入って減少し、上記の報告は9月の第1週のものであり、第2週以降は
報告がありません。
4類では、日本紅斑熱が出雲圏域から4件報告されています。(日本紅斑熱の流行期は8月〜10月)
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○A群溶連菌咽頭炎:9月は年間を通じて発生数の最も少ない月です。今後流行期を迎えますので要注意です。
○麻疹:6月から8月にかけて中部を中心に流行しましたが、9月には患者報告がありませんでした。
○手足口病:8月に一度減少しましたが、9月に再び小規模な流行が見られます。
○流行性耳下腺炎:発生数は少ないものの、散発的な流行が各地域で続いています。
○ヘルパンギーナ:今年の夏の流行は近年で最大の流行でしたが、9月末で終息した模様です。
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎は平年並みの報告数ですが、西部でやや多く報告されています。
4)性感染症報告
性器クラミジア感染症の報告が7名(男5名、女2名)ありました。8月に多かった淋菌感染症は減少し、
8名 (男8名)の報告でした。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎:8月は東部で多く見られましたが、9月には中部で多く報告されています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症:過去2年で最も少ない報告数でした。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症:8月に次いで減少し、今年に入って最も少なくなりました。
○薬剤耐性緑膿菌感染症:今年は報告がありません。
ヘルパンギーナから8月まではコクサッキーA4,8型ウイルスを中心に分離されていましたが、9月に入りこれら
のウイルスは分離されなくなり、入れ替わってコクサッキーB3,B4型ウイルスが分離されるようになりました。
無菌性髄膜炎からはエコー18型ウイルスが分離されています。