(6) 手足口病 >
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近年、手足口病は、2年に1度の流行を繰り返している。島根県内の流行状況は2015年(2,680件)は、過去10年間と比較して2011年(3,659件)及び2013年(2,795件)に次ぐ第3位の流行規模であった。
手足口病患者は、例年、夏季に多い疾患であるが、2015年は4月(春期)及び6月〜8月(夏季)をピークとする2峰性の流行となった。4月に警報レベルとなるような流行は、全国的にも島根県のみであった。
県内の流行状況は、2015年2月下旬第9週から定点当たり1.00人以上の流行となり、4月中旬第16週には警報レベル(5.0)を超える定点当たり5.22人の流行となった。その後、やや減少し、5月中旬第20週には定点当たり1.65人となったが、7月上旬第27週から再度、警報レベルを超える流行となり、8月上旬第32週には定点当たり6.52人とピークとなった後、漸減した。
各地域の定点当たりの患者数は、東部で4月上旬第15週〜4月下旬第18週及び6月下旬第26週〜8月上旬第32週の間、中部で7月上旬第28週〜8月上旬第32週の間、西部で6月中旬第24週及び7月上旬第27週の2週、隠岐で8月上旬第32週〜8月下旬第35週の間に、それぞれ警報レベルの患者数となっており、前半の流行は東部中心、後半の流行は全県的な流行であった。
原因ウイルスとして、コクサッキーウイルスA6型(以下、CA6と言う。)が48例、コクサッキーウイルスA16型(以下、CA16と言う。)が24例検出された。この2つのウイルスで検出されたウイルスの9割を占めており、CA6は2月から5月に、CA16は6月から8月に検出された。
地域別では、東部・中部で2月〜5月にCA6が、6月〜8月にはCA16が多く検出された。西部では4月及び7月にCVA16が、8月にCVA6が検出された。
なお、全国的にも2015年は7月をピークとする2013年に次ぐ大きな流行となっており、CA16及びCA6が検出された。
手足口病報告グラフ
シーズン別の報告数合計:手足口病
平均報告数 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年 | 2009年 | 2010年 | 2011年 | 2012年 | 2013年 |
2014年 | 2015年 |
1,308 | 1,035 | 537 | 1,106 | 620 | 725 | 897 | 3,659 | 86 | 2,795 | 246 |
2,680 |