地域の木材を木造建築に活かすための研修会が開催されました
12月20日(金)に島根県林業会館において、岡山県森林研究所の河崎弥生研究員を講師に迎え、地域材活用の促進に向けた研修会が斐伊川流域林業活性化センターと島根県木材協会の共催で開催されました。
河崎講師からは、「木造建築における木材の規格化の重要性~特に中大規模建築を意識して~」と題して、世界に見る木造建築のトレンド、木材と他の建築材料との違い、建築設計における木材活用時の留意点などの情報提供がありました。
特に、公共建築物に多い中大規模建物では、特殊性の高い木材製品を設計時に用いるのではなく、広く出回っている一般流通材を意識して活用することでコストダウンに繋がる。それにより、地域の製材所が参入しやすくなり、一過性に終わらず次の発注へつながるといった内容に、70名近くの参加者は熱心に耳を傾けていました。
後半のワークショップでは、国内唯一の客観的評価手法である「製材JAS制度」について、行政と建築士、製材所が同じテーブルで意見を交わしました。
参加者からは、「木材の特長を活かしながら、金属やコンクリートなどと組み合わせ、木材の利用を進める必要があると強く感じた」「今回のように、組織の枠を超えたプロジェクト型の勉強会の継続を強く望む」など、多様な意見がありました。
河崎氏による基調講演
講師との意見交換会では前向きな改善提案も多く聞かれた
苗木のスクールステイに協力いただいた小中高等学校に感謝状を贈呈しました
令和2年5月31日(日)大田市の三瓶山で開催される「第71回全国植樹祭」の関連行事として、島根県では森林や身近な緑の大切さについて子どもたちをはじめとする多くの皆さんに知っていただくとともに、全国植樹祭の開催機運を高める目的で、植樹祭や関連する植樹行事等で使用する苗木を県内の小中高等校等で育ててもらう「苗木のスクールステイ」を平成28年度から今年秋まで実施してきました。
この取り組みに東部農林振興センター管内(本所、雲南・出雲各事務所)では、小学校14校、中学校4校、高等学校1校の合計19校で取り組んでいただき、コナラやクヌギなどの広葉樹苗木を中心に合計700本の苗木を育成していただきました。
来春の植樹祭本番に向け、今年10月下旬から11月上旬にかけてこのスクールステイで育成していただいた苗木全量を県立緑化センター他に引き取りました。
東部農林振興センターでは、長年のスクールステイへの各校の協力に対して12月はじめに感謝状を贈呈しました。
苗木の引き渡し(安来市立赤屋小学校)令和元年11月1日(金)
感謝状の贈呈(安来市立赤屋小学校)令和元年12月4日(水)
斐伊川流域の上下流自治体による植樹イベントが開催されました
11月17日(日)、出雲市、斐伊川流域林業活性化センターの共催により、住民交流会が開催されました。斐伊川流域内の市町(松江市、安来市、雲南市、飯南町、奥出雲町、出雲市)から100名程の参加があり、植樹活動と木工体験等の交流イベントが行われました。この活動は水資源の確保や国土保全のために行う森林整備の必要性について地域住民の方々に関心を持っていただくことを目的に平成14年から毎年行われています。当日は秋晴れの中、目田森林公園内において県林業普及員の指導のもとヤマザクラとスギの苗木240本が植えられました。
木工体験の様子
集合写真
八雲中学校「森林保全活動」が行われました
11月15日(金)に松江市立八雲中学校によるみーもの森づくり事業「森林保全活動」が実施されました。八雲中学校では昭和30年代から森林保全活動を継続しており、平成27年からはみーもの森づくり事業を活用して植樹を実施しています。
今年度は八雲中学校の一年生54名が、松江森林組合の指導のもと、ヒノキ200本を植樹しました。植樹活動当日は天候にも恵まれ、全員で協力して作業を終了できました。
なお、今年度植栽した箇所は、来年度入学する新一年生が下草刈りなどの保育活動を行う予定です。
※みーもの森づくり事業は県民自らが企画・立案し実行することを原則とした植栽活動や県産材利用、森林環境学習を行う事業です。
松江森林組合から植樹の注意点について説明
鍬を持って植栽活動を行う生徒
安全な伐木造材技術の習得に向けた研修会が開催されました
11月20日(水)21日(木)、斐伊川流域林業活性化センター主催で、講師に特定非営利活動法人ジット・ネットワークサービスの石垣理事長を迎え、雲南合同庁舎(雲南市木次町)及び大原森林組合南加茂土場で伐木技術研修が開催されました。
今回の研修は、林業労働災害の中でも、特に多く発生する伐木作業中の被災を減少させるため、安全な伐木技術を習得していただくことを目的としています。
座学では、チェーンソーの構造や目立て角など理論や根拠について学び、実習では繰り返し伐木時における正しい姿勢(フォーム)を維持するよう指導を受けました。
講師からは、「チェーンソーは機械であると同時に刃物である。切れないと力任せにするからリスクが高まる」「作業者が対象木を伐倒するまで状況をコントロールすることが重要。コントロール不能であればリスクも増大する」など話がありました。
参加者からは「正しい姿勢で行うと身体的な負担も軽減することが実感できた。今後も自然と正しい姿勢が身につくまで反復練習を続けたい」など意見があり、充実した研修となりました。
参加者には引き続きチェーンソーワークの重要性を日頃から意識し、業務に活かしていただけることを願っています。
正しい姿勢が目立ての出来を左右する
基礎的な「受け口切り」の反復練習
お問い合わせ先
東部農林水産振興センター
島根県東部農林水産振興センター 〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1 TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643 e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp **************************************** 安来農業部(島根県安来市穂日島町303) 松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2) 出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4) 雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1) 出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)