島根県警の科学捜査研究所には、法医・化学第一・化学第二・物理・人文の５つの科があります。科学捜査研究所の職員は、専門的知識や技術を生かして犯罪現場から採取された資料等の鑑定・検査を行っています。その結果は、犯罪捜査や裁判の証拠として活用されています。また、多様化する犯罪にいつでも対応できるように、鑑定検査技術の向上とその研究開発にも努めています。

人体に由来する試料や，顔貌の比較など、生物学を応用した鑑定を担当する部門です。

・血液，唾液等の検査
・毛髪や骨等の組織の検査
・ＤＮＡ型検査
・顔画像を用いた異同識別

違法薬物の所持や、薬物の摂取の証明など、分析化学を応用した鑑定を担当する部門です。

・覚醒剤・大麻・麻薬など違法薬物の検査
・一酸化炭素・硫化水素・農薬など毒物の検査
・睡眠薬・精神安定剤など一般薬物の検査

分析化学を応用した工業製品に関する鑑定を担当する部門です。

・放火現場から採取した残渣物に対する灯油、ガソリンなど油の検査
・車の塗膜、壁の落書きなど塗膜の検査
・窓ガラスや自動車ガラスなどガラスの検査

物品の機能や状態の検査、物理現象による事故の原因解明、コンピュータを用いた解析など、物理学・工学を応用した鑑定を担当する部門です。

・火災における電気配線、電気器具及び燃焼機器の検査

・銃器弾丸類の機能の検査

・機械構造物の倒壊などの労災事故の原因解明
・交通事故の衝突角度や衝突速度の力学的解析
・防犯カメラ等の画像処理

犯罪に関わる文字や印刷等についての、主に光学的技術を利用した文書鑑定及び、事件に関する記憶の確認や犯人の行動分析等について心理学を応用した鑑定を担当する部門です。

【文書】

・筆跡鑑定
・印影鑑定
・印刷物鑑定
・不明文字（見えにくくなった文字）の判読
・偽造通貨の真偽識別

【心理】

・ポリグラフ検査
・犯罪者プロファイリング