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有機米実証ほでトロトロ層の確認と揺動式除草機の実演会を開催

 6月13日、松江市玉湯町の農事組合法人やないの有機ひろげる米づくり実証ほにおいて、トロトロ層の確認と揺動式除草機の実演会が開催され、(農)やない及び市内外の生産者、県関係含め、総勢30名が集まりました。

 当実証ほでは、機械除草の実証ほを平成29,30年度の2カ年実施してきましたが、欠株が多く、雑草も残り、収量が少ない状況が続いていました。そこで、機械除草に頼らない、米ぬか散布によりイトミミズを増やし、トロトロ層を発達させることで抑草する方法の実証ほに取り組むことにしました。また、これまではコシヒカリでしたが、収量と品質が安定しやすいきぬむすめと品種転換も図りました。

 実証ほでは、3月1日に粒状の米ぬか(商品名:米の精)をライムソワーで120kg/10a散布し、3月8日に耕起して入水し、早期湛水を行いました。その後、荒代は4月13日に、植代は5月25日に行い、田植えは5月29日に行われました。また、播種は4月17日に行い、5月1日までハウス内で、その後水田で育苗され、4.5葉の成苗を移植しました。

 実演会は、有機農業グループの植田主任のあいさつにより開会し、(農)やないで事務局をされている勝部さんから取り組み紹介の後、農業技術センター技術普及部の伊藤農業普及員がトロトロ層による抑草技術の説明と篩別(しべつ)法によるトロトロ層の確認、同センター栽培研究部の安達専門研究員から揺動ブラシ式歩行型除草機の説明があり、雑草がない状況ではありましたが、その実演が行われました。

 農業技術センター技術普及部によると、植代前のトロトロ層の厚さは11.3ミリで、今回確認されたのは16ミリとなっていました。また、昨年もでしたが、何故か植付後しばらく水が茶色く濁っていました。そのためか除草機を走らせた前年より雑草がかなり少ない状況で、今年こそ収量も品質も向上することが期待されます。

 当普及部では今後も農業技術センター等関係機関と連携し、実証ほでの調査、栽培指導を継続するとともに、有機農業の取り組みを拡げるべく、積極的にPRして

いく考えです。

実演会の様子篩別法による確認上方がトロトロ層

 

 

「(農)やない」が「田んぼの生き物調べ」を実施

松江市玉湯町にある「農事組合法人やない」は、農業の有する多面的機能を維持・発揮する取り組みの一環として、柳井地区農村環境向上協議会と共同で、交流の場づくりと水田環境の変化を調べることを目的とした生きもの調査を行いました。

 調査当日は、子ども9名を含む約30名の参加があり、冬期湛水・不耕起・無農薬の田んぼに入って生き物を調べたほか、田植えも体験しました。

 田んぼで捕まえた生き物については、自然観察指導員の辻井要介先生から、メダカ、ミズカマキリ、カエルなどの名前や生態などの説明を受けました。アカガエルは、繁殖期が他のカエルに比べて早い(早春1~3月)ことから、冬期湛水の田んぼは産卵場所に適していることや、非常に珍しいイトトリゲモが採取されたなど、冬期湛水の水田ならではの特徴に関係者も驚いた様子でした。

 また、多く生息するマツモムシは、刺すこともあるので子供たちが捕まえる場合は注意するようにとの説明に、刺すことを初めて知った大人が、どれくらい痛いかを体験する光景もありました。

昼食は、法人が栽培した黒米・白米のおにぎりや法人の代表が宍道湖で釣った魚を焼いて食べたりして、楽しいひと時を過ごしました。

生き物調査不耕起水田での田植え

 



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