1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
1〜3類感染症の報告はありませんでした。
4類では出雲圏域から、オウム病1件、梅毒1件、急性ウイルス性肝炎1件が報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○インフルエンザ
:東部と西部ではピークを越え、中部ではなお増加しています。流行の小さかった昨年と
同規模ないし更に小さい流行に終わりそうです。西部でやや患者数が多いです。
○感染性胃腸炎
:県全体に同規模の流行が続いています。前月多かった東部は、やや減少しました。
○水痘
:12月や1月に比べ減少しました。西部では例年以上に減り方が大きいです。
○流行性耳下腺炎
:雲南と益田圏域では、定点当たり10、6.7人と流行しています。
○A群溶連菌咽頭炎
:雲南と益田圏域では、定点当たり23.5、12.0人と流行しています。
○手足口病
:昨年夏以来発生が続き、特に益田と出雲圏域で定点当たり6.0、3.4人で多いです。
○伝染性紅斑
:漸増しており、特に松江圏域で定点当たり3.7人と多いです。
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎は20歳以上の6名(出雲4名、浜田2名)が報告されています。
4)性感染症報告
性感染症例が増えるなかで、性器クラミジア感染症が依然として多く、30歳代を中心に19名が報告されてい
ます。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎
:昨年9月より雲南で流行が続いています。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
:西部で増加し、昨年7月以来の40件代になった。西部からの報告
が、全体の56%を占めています。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
:今月も1桁の報告であり、特に変わった点はみられません。
○薬剤耐性緑膿菌感染症
:前年に引き続き報告がありません。
感染性胃腸炎からの12月の検体からSRSVが、1月の検体からA群ロタウイルスが検出されています。
インフルエンザではAソ連型(AH1)、A香港型(AH3)、B型の3つの型が流行しているなかで、A香港型は肺炎
から多く分離されています。
2001年12月 から 2002年2月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研感染症疫学科)
ウイルス名 | アデノ | 腸 管 ア デ ノ | コクサッキーA | エコー |
A 群 ロ タ | S R S V | ムンプス | インフルエンザ | 病原性大腸菌 | カンピロバクター | 黄色ブドウ球菌 | 合計 |
型 | 2 | 5 | 7 | 5 | 16 | 11 | 16 | Aソ連 | A香港 | B | EPEC |
インフルエンザ | | | | | | | | | | | | 72 | 3 | 8 | | | | 83 |
感染性胃腸炎 | | 1 | | 2 | | | 3 | | 2 | 12 | | | | | 2 | 2 | 1 | 25 |
手足口病 | | | | | | 14 | | | | | | | | | | | | 14 |
流行性耳下腺炎 | | | | | | | | | | | 1 | | | | | | | 1 |
咽頭炎 | 2 | | 1 | | | | 7 | | | | | 12 | 3 | | | | | 25 |
肺炎 | | | | | | | | | | | | 1 | 4 | | | | | 5 |
発疹症 | | | | | 1 | | 1 | 2 | | | | | | | | | | 4 |