1)全数報告感染症(1〜4類感染症)
4類感染症のツツガムシ病が2件(松江1件、雲南1件)報告されています。
2)インフルエンザおよび小児科定点報告
○インフルエンザ
(4)。各地で消退しつつありましたが、中旬より浜田(9)、出雲(6)、松江(3)圏域などで増加
に転じました。
○感染性胃腸炎
(16)。全体に減少しつつありますが、大田圏域(29)の他、浜田(29)で増加しました。
○水 痘
(6)。全体では横這いでした。大田(11)で増加し、出雲(7)でもやや多かったです。
○流行性耳下腺炎
(5)。雲南(22)での流行が大きくなり、益田(8)でのやや多いです。
○手足口病
(7)。昨年夏以来発生が続いていますが、特に雲南(11)で増加し、浜田・松江・出雲でもや
や多い状態です。
○伝染性紅斑
(4)。全体に漸増しており、特に雲南(9)と出雲(1.6)で多くなっています。
○ヘルパンギーナ
(0.7)。中旬より各地で報告があり、隠岐(2)と出雲(1.6)で報告がありました。
発生推移グラフ
3)眼科定点報告
流行性角結膜炎は、20歳以上を中心に5件(松江1件、出雲3件、浜田1件)報告されています。
4)性感染症報告
性感染症の中でも、性器クラミジア感染症が依然として多く、12件が報告されています。年齢は20歳代を中心に
10〜40歳代に分布しています。また、淋菌感染症も同様な年齢分布で8件報告されて、多い状態が続いています。
5)基幹病院報告
○マイコプラズマ肺炎
:今月は報告がありませんでした。
○メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
:昨年6月以降は報告数がおおむね40前後で、大きな変化はみられません。
○ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
:報告数は14とやや多かったが、特に大きな変化はみられません。
○薬剤耐性緑膿菌感染症
:昨年1月以降、本疾患の報告はありません。
感染性胃腸炎から2月以降、A群ロタウイルスが高率に検出されています。
インフルエンザウイルスは、4月に入ってAソ連型が減少したのに対し、B型とA香港型の分離数が多くなっています。
手足口病では季節はずれの報告が続き、コクサッキーA16型ウイルスの分離が続いています。
2002年2月 から 2002年4月まで の診断名別病原体検出数:島根県(保環研感染症疫学科)
ウイルス名 | アデノ | 腸管アデノ | コクサッキーA | コクサッキーB |
エコー | A 群 ロ タ | S R S V |
インフルエンザ | 黄色ブドウ球菌 | カンピロバクター | 合計 |
型 | 1 | 2 | 3 | 5 | 6 | 16 | 4 | 11 | 18 | Aソ連 | A香港 | B |
感染性胃腸炎 | | 1 | | 1 | | 3 | | | | | 37 | | | | | 1 | 1 | 44 |
インフルエンザ | 1 | 3 | 2 | 1 | 1 | | | | 2 | 1 | | | 65 | 10 | 22 | | | 108 |
咽頭炎 | 2 | 2 | 2 | 1 | | | 1 | | 1 | 1 | | | 9 | 10 | 1 | | | 30 |
手足口病 | | | | | | | 17 | | | | | | | | | | | 17 |
ヘルパンギーナ | | | | | | | | 1 | | | | | | | | | | 1 |