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- 2020
フレッシュあぐりセミナー(農業士・若手農業者合同視察研修会)を開催!
本セミナーは管内の農業士と若手農業者が研修を通じて、交流を深め、若手農業者の資質向上と経営の改善を目的としています。今年は、農業士2名、若手農業者5名(うち雇用就農者2名、自営就農に向け研修中の1名)が参加し、関係機関含め12名が参加しました。
最初に、島根県農業技術センター野菜科圃場を視察し、県の現在の取組について説明を受け、理解を深めることが出来ました。その後、アスパラガス、ミニトマト、イチゴなどの施設栽培圃場及びキャベツ、ブロッコリーなどの露地栽培圃場に移動し、実際の栽培の様子を見て、先進技術と栽培のポイントについて学びました。
次に観光園を営むブドウ生産者を訪問し、観光園を始めた経緯や苦労、現在の取組などをお話いただきました。毎年、観光園の他に、共販にも一定量出荷し、収入を確保することで安定経営に繋げることや産地維持のため様々な取組を始めたといったお話は参加者にとって参考になりました。また、今年は新型コロナ感染拡大で怖さや迷いもあったが、最終的にお客さんの要望に応えたいと開園に踏み切った思いなどを教えていただきました。
最後に多品目野菜の栽培を行う法人を視察しました。共販や地元の産直に出荷し、安定生産する体制を解説していただきました。また、会社の経営方針に人材育成を掲げ、積極的な研修生の受け入れや独立支援を行う取組には若手農業者にとって参考になるお話がたくさんありました。圃場では多品目野菜のローテーションの組み方や栽培方法などを学び、今後の経営に活かせるようなヒントを教えていただきました。
今回の研修では若手農業者から今後の経営の参考にしようと盛んに質問があり、勉強になったと感想を述べる方もおられました。普及部としては、今後も関係機関や農業士の方と協力して、若手農業者の経営発展につながる取組を継続して行っていくことにしています。
【農業技術センター視察】
【観光ぶどう園視察】
【多品目野菜経営法人視察】
タマネギ産地づくりに向けて法人総出で定植作業実施
9月末に完成した圃場において、育苗ハウスで9月10日に播種した苗(品種:ターザン、もみじ3号)を松江地域では初めてとなる全自動移植機で定植作業を実施しました。初めての機械操作であり、組合員6人が2人1組でメーカー指導員の指導を受けながら、朝9時から正味5時間半長時間の作業となりました。
関係機関の協力を得て、今年の4月当初は来年からの試作予定であったところを思い切って定植までこぎ着けたことに役員も安堵されていました。
当日は、圃場整備を要望している2地区からも役員15名が視察に訪れ、粘質土壌で除礫をしても石礫の混じる圃場に植え付けていく機械の性能に感心しながら、写真を撮って、新庄の取組みを持ち帰って地元で参考にしたいと語っていました。
今後は、本格的な冬を迎える前の予防中心による除草、病害防除作業が必要となります。松江地域の最重点の水田園芸品目としてタマネギに先駆的に取り組む新庄の動向に大きな関心が寄せられており、普及部として、関係機関と連携して、今後も継続して支援していきます。
【定植の様子】
タマネギ産地づくりに向けて法人総出で播種作業実施
中海北西湖岸に面した松江市新庄地区は、受益面積46ヘクタールで全国第1号の農地中間管理機構関連農地整備事業を導入、2019年度から区画整理工事が始まり、同時に地区の担い手として、2020年2月に構成員100名で「農事組合法人にこにこファーム新庄」が設立され、今年度より営農が開始されました。
法人の経営は水稲主体ですが、経営の多角化としてタマネギを選定、工事終了後には5ヘクタールのタマネギ団地を経営する計画を立てていますが、今年11月より30aを新規造成圃場で試作することとし、機械化一貫体系に迅速に順応するため、メーカーより全自動播種機を借り受け、9月11日、構成員25名で、メーカー、JA、県農業技術センター等関係機関の指導を受け、播種作業を行いました。
育苗から収穫、出荷まで機械化一貫体系が確立されているタマネギに取り組むため、隣の安来市で1年先行して取り組まれている現場に、同法人では「たまねぎプロジェクト」を設置して、何回も足を運ぶとともに、栽培の基礎知識の研修会を開催し、タマネギ栽培への機運を醸成してきました。
当日は、まずはマニュアルどおりの育苗方法を構成員が体験することを目標に順調に作業を終えることができました。当面は、11月上中旬の定植に向けて、水稲の刈り取り作業と並行して、育苗管理と圃場準備を行っていくこととしています。普及部としては、関係機関と連携して、今後も継続して支援していきます。
【全自動播種機の様子】
松江市の新たな特産品となるか!~有望品目ゴールデンパールの取り組み~
今年度、松江管内で生産されたゴールデンパールは、昨年参加した「アグリフードEXPO東京2019」でのPRやメディア露出の効果もあって県外大手百貨店と契約することができ、青果の販売高は前年比277.3%と飛躍的に増加しました。(最高販売額はオンラインショップで9000円/玉)
加工品は6次産業化アドバイザー派遣制度(島根県)を活用し、これまでソーダやゼリー、アイスを開発してきました。今年は計画していた量よりも売れ行きが伸びており、次作まで原材料が持たないという盛況ぶりです。
松江管内ではH27年からゴールデンパールを栽培していますが、作りこなすのは難しく品質が安定しにくいためR元年までは生産者が一戸しかありませんでした。しかし、他県には見ない希少性が注目されてきたこともあり、今年から生産者2戸と販売店1店舗で構成される「松江ゴールデンパール研究会」が発足され、生産・販売体制の強化がなされました。
栽培面の課題はありますが、来年度は新規栽培者を確保して1個でも多くの注文に応えるため生産量の増加を目指します。また、加工原材料確保のため「秋作」の検討もしているところです。反省会へ出席した松江市の担当者からは、「生産と販売が一体となったからこそ得られた成果。栽培が難しいメロンというイメージを持っていたが、松江市の新たな特産品としても十分考えられる。」と前向きなコメントがありました。今後、普及部としても県内外からのオファーに応え、中核的担い手と位置づけた農家の販売額増加はもとより、松江市の新たな特産品として認知されるよう生産・販売の支援を継続していきたいと考えています。
【収穫直前のメロン】
【贈答用ソーダとゼリー】
担い手育成協定締結式を実施~(株)由志園アグリファーム~
(株)由志園アグリファームは、松江市八束町の大根島において牡丹苗や薬用人参等の生産・販売に取り組んでいます。これら特産品の生産量は年々減少傾向にあったため、同社は自ら生産拡大に取り組んでいましたが、独立就農者を育成することがかねてから課題となっていました。この度の「担い手育成協定(正式名:島根県の次代を担う農業経営者育成協定)」は関係機関とこの思いが一致する形となり、去る6月1日に協定が締結されたところです。島根県で14件目、松江市では初めての締結です。
締結式には松江市農政課長と松江農業普及部長が出席して協定書を手渡し、(株)由志園アグリファームの門脇社長からは「地域の担い手育成に頑張って取り組みたい」と意気込みが述べられました。また同社の渡部専務は「牡丹と薬用人参は特殊技術と栽培期間を要すため新規参入が難しい品目。これを契機に当社勤務を経た就農パターンを確立して産地再生につなげたい」と思いを語りました。
なお、同社は去る7月22日に島根県立農林大学校の視察を受け入れて雇用提案を行ったほか、9月からは同校学生2名の研修を受け入れる等、具体的な活動が開始されているところです。普及部としてもこの取り組みを通じて大根島の伝統的な農業と景観が維持再生されるよう積極的に支援を行っていきます。
【8月7日締結式の様子】
【7月22日農林大学校生視察対応の様子】
お問い合わせ先
東部農林水産振興センター
島根県東部農林水産振興センター 〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1 TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643 e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp **************************************** 安来農業部(島根県安来市穂日島町303) 松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2) 出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4) 雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1) 出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)