柿園全園巡回で着果量及び果実肥大状況等を確認(JAしまね平田柿部会)
全園巡回は部会役員、事務局(JAしまね出雲地区本部東部営農センター)、NOSAI島根、県庁、農業技術センター、出雲農業普及部などの関係者35名が8班に分かれ部会員93名全員の圃場を巡回しました。着果量、果実肥大、日焼け状況、樹勢、夏枝管理、採光環境、病害虫の発生状況等を確認しました。
果実の肥大状況は、平均果径で西条45.9mm(平年比103%)、富有61.2mm(平年比101%)、伊豆61.1mm(平年比105%)と昨年をやや上回る肥大であること、昨年、最終的には大きな問題となった日焼けについては、現状においては少ないこと、また、着果量は多くはないものの昨年を上回る可能性が高いこと、病虫害についてはコナカイガラムシ類、ハマキムシ等が散見されるものの特に大きな問題となっていないことも確認しました。
巡回終了後、参加者全体で今回の調査結果を整理し情報を共有し、また、生産者個々には今後の管理のポイントを送付し、今後の栽培管理の徹底に役立ててもらうことにしています。
なお、平成18年から実施している全園巡回ですが、これまでのデータの蓄積により、全園巡回時の果実横径と出荷シーズンを通した大玉率(2L以上率)との相関が高いことなど感覚的にはわかっていたことが、数値として明確にわかるようになっています。
美味しまねゴールドの取得を出雲市長へ報告
島根県独自のGAP認証である美味しまね認証は、現行基準を基本認証として残しながら、より高度な基準である「美味しまねゴールド」が発効されました。出雲市では、美味しまね認証が数多く取得されている他、JGAP、GLOBALG.A.Pが取得される等、GAPに盛んに取り組まれています。このたび、2経営体が美味しまねゴールドの取得を計画されるにあたり、関係機関・団体では記録、現地改善等の支援を行い、7月の第1回審査会で承認されました。これを受け、8月1日に、出雲市長、副市長へ報告が行われ、2経営体からは、取得に向けた準備の苦労や日頃の取り組みについて説明され、市長、副市長からは、GAPの適切な管理や、経営改善に活かして欲しいと期待と激励の言葉がありました。出雲地域では、関係機関・団体で構成する「出雲地域GAP推進協議会」を主体としてGAPを推進しており、今後もGAP手法の導入及びGAP認証の普及拡大と、GAP認証取得者に対するPDCA管理支援に取り組みます。
美味しまねゴールド取得を出雲市長へ報告
宍道湖西岸サポートセンターの機械共同利用開始
宍道湖西岸地区では、平成30年度から令和11年度を工期とする「国営緊急農地再編整備事業(宍道湖西岸地区)」後の高収益作物の計画的な生産、新たな担い手の育成・確保、組織体制整備等を推進・実践するための組織として、「宍道湖西岸サポートセンター」(以下「西岸SC」という)を今年の3月に設立しています。
西岸SCの役割は、営農計画の目標達成に向けた高収益作物の面積拡大・品質の高位平準化や、会員である担い手の生産コストの低減等があり、その一環として昨年度から共同利用機械の導入に向けて準備を取り組んできました。
第一弾として、6月にマニュアスプレッダーが導入され、出雲普及部では補助事業(集落営農体制強化スピードアップ事業他)の申請支援や畜産農家との調整、堆肥散布の仕組みづくり等の支援を行ってきました。
7月31日、西岸SCの会員である12営農組織から、機械操作を行うオペレーター約50名が出席し、機械の操作講習が行われました。講習ではメーカーから機械や点検方法等の説明、共同利用にあたっての留意事項を聞いた後、散布作業を見学し、数名のオペレーターは実際に機械操作も行いました。
8月中には、主に秋作ブロッコリーの作付けに向け、約120tの堆肥がSC会員のほ場に散布され、秋には2回目の堆肥散布に向けた注文の集約・調整が行われる計画です。
現在、共同利用機械の第二弾として、小豆等の収穫を行う汎用コンバインの導入手続きが進められており、出雲普及部では引き続き、関係機関と連携しながら継続して西岸SCの運営支援を行っていきます。
小豆の安定多収技術の確立に向けて、播種実演会を開催!!
宍道湖西岸地区では、「小豆」をほ場整備後の土地利用型作物の一つとして位置付け、令和11年度に栽培面積を約140ha(令和元年度:約4ha)まで拡大するため、平成28年度から小豆の省力機械体系による安定的な収量・品質の確保を目指しています。
このことから、7月29日に宍道湖西岸地区の営農組合や関係機関を対象とした小豆播種実演会を開催し、「湿害対策」と「雑草対策」の課題解決に向けて以下の2種の播種機械を実演しました。
【実演機械の特徴】
1一発耕起播種機(トリプルエコロジー)
耕起・作土・播種・施肥が同時に実施できるとともに、土中に空間を形成させることで、湿害軽減が期待できる。
2高速畝立播種機
ディスクを用いた畝立て機構により、畝立て播種と中耕除草の2つの作業に利用でき、湿害軽減や除草効果が期待できる。
また、7月23日には、平田高校生による小豆播種体験を行いました。平田高校は今年度、文部科学省が創設した「地域との共同による高等学校教育改革推進事業」の指定校に選ばれ、自治体や経済団体などと協働し、地域の魅力化や課題解決、専門人材の育成に取り組んでいます。
生徒は、「商品開発」、「商品PR」及び「栽培研究」のテーマにそれぞれ分かれて活動し、今回は「栽培研究」を担当する生徒12名が、当普及部指導のもと小豆の播種を体験しました。
生徒からは、「小豆等を活用してこの地域の活性化に貢献していきたい!」と力強い声が聞かれました。今後は、播種の深さや湿害による生育への影響等について生育観測をしていく予定です。
普及部では小豆の面積拡大に向け、上記の2種の機械化栽培体系について収益性や作業効率性等を調査するとともに、現地検討会や作柄検討会を通じて、生産者や関係機関と検討していきます。また、平田高校の小豆等を活用した地域の魅力化に向けた総合学習についても引き続き支援していきます。
JAしまね斐川野菜苗生産70周年記念大会の開催
JAしまね斐川野菜苗部会は、7戸で構成され、春苗、夏秋苗、たまねぎ苗が生産され、県内外の販売店に出荷されています。
斐川地域の苗生産は、昭和23年、スイカの連作障害回避のため、試験接ぎを始めたのがスタートで、その翌年、7名で「西瓜接苗組合」が結成されました。
スイカ苗から始まった苗生産は、その後、トマト、ナス、キュウリ等の果菜類、タマネギ、キャベツへと拡大され、その間、先進的な技術導入を始め、県内外への販売網の拡大に取り組まれてきました。
主な活動内容は、次のとおりで、斐川町の野菜生産の一翼を担っています。
・接ぎ木技術や培養土の統一など品質向上と均一化
・種子・ポットなどの資材の一括購入による低コスト化
・部会員自ら種苗店等への営業活動を実施して販売先確保
JA斐川地区本部管内では、70年継続している部会は例がなく、「〇代目会長は自分の祖父、〇代目は父」という人がおられ、親子3世代により引き継がれている部会です。
記念大会では、70年の間の取り組みや、台風等自然災害の被害を受けた苦労等の説明と若手生産者の決意表明があり、今後の一層の積極的な活動を確認する場となりました。
昭和23年といえば、農業改良助長法が制定された年であり、当時の普及員との協働で取り組まれたであろう活動に思いを巡らす大会となりました。
お問い合わせ先
東部農林水産振興センター
島根県東部農林水産振興センター 〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1 TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643 e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp **************************************** 安来農業部(島根県安来市穂日島町303) 松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2) 出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4) 雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1) 出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)