林業の振興<農林水産基本計画(令和2年度〜令和6年度)>
島根県では、持続可能な農林水産業・農山漁村を実現できるように、令和2年度〜令和6年度における重点的な取組を定めた「島根県農林水産基本計画」を策定しました。この計画は、島根県の最上位計画である「島根創生計画」の実行計画として位置付けています。
このページでは、農林水産基本計画に掲げる林業の現状と課題、目標や重点的な取組事項(重点推進事項)について、概要を説明します。
(農林水産基本計画:基本的な考え方(0.64MB))
(農林水産基本計画の詳細については、同計画のページをご覧ください。)
現状と課題
島根県の森林面積は52万haで総面積の78%を占めており、森林率は全国の都道府県の中で第4位となっています。人工林はスギ・ヒノキを中心に利用期を迎えており、近年、主伐による原木生産を推進してきた結果、原木生産量は増加し、それに伴い林業就業者数も増加傾向にあります。
今後も原木を安定的に増産していくためには、林業の生産現場における低コスト化や製材用原木の需要拡大により、森林経営の収益力を強化するとともに、原木生産・増産を支える林業就業者を確保する必要があります。
(農林水産基本計画:林業の現状と課題(PDF:2.88MB))
■スギ・ヒノキ人工林の林齢別面積(H30)
■用途別原木生産量
■林業就業者の推移と平均年齢
将来ビジョン・基本目標
森林経営の収支改善と林業就業者の確保により原木生産量80万立方メートル(令和12年)を達成し、「伐って・使って・植えて・育てる」循環型林業を実現します。
(農林水産基本計画:林業の将来ビジョン・基本目標(PDF:0.7MB))
将来ビジョン
令和12年に原木生産量80万立方メートルの達成を目指します。(基準:62.8万立方メートル(平成30年))
計画期間(令和2年度〜令和6年度)における目標
令和6年の原木生産量71.4万立方メートルを目指します。
重点推進事項
林業のコスト低減
原木生産と再造林の低コスト化により、林業の植林から伐採までの1サイクルの生産コストを、従来の作業モデルから15%以上低減させます。
1.原木生産の低コスト化
令和6年度の目指す姿
人工林資源が充実した森林エリアを団地化し、路網の集中整備や高性能林業機械の積極的な導入により、人工林1ha当たりの原木生産コストを5%以上低減させます。
(農林水産基本計画:重点推進事項(原木生産の低コスト化)(PDF:2.25MB))
主な対策
- 循環型林業拠点団地を70団地設定
- 林業専用道を毎年20km程度整備
- 林業事業体の実態に応じた高性能林業機械の導入
(林業専用道)
(高性能林業機械)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「原木生産の低コスト化」の進捗状況(PDF:425KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
2.再造林の低コスト化
令和6年度の目指す姿
伐採者と造林者が連携した一貫作業による合理化の徹底、コンテナ苗等を活用した低密度植栽の推進により、人工林1ha当たりの再造林コストを18%以上低減させます。
(農林水産基本計画:重点推進事項(再造林の低コスト化)(PDF:1.74MB))
主な対策
- 伐採者と造林者が連携した一貫作業(伐採者による機械地拵え)実施の推進
- コンテナ苗の得苗率向上による低コスト化の推進
- 低密度植栽(2,000本/ha)の普及拡大
(伐採者による機械地拵え)
(コンテナ苗)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「再造林の低コスト化」の進捗状況(PDF:315KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
原木が高値で取引される環境整備
製材用原木の需要増と林業事業体の供給体制の整備により、県内原木生産のうち製材用として取引される割合を現状の12%から17%以上に増加させます。
3.製材用原木の需要拡大と安定供給
令和6年度の目指す姿
製材工場の新設(2工場)・規模拡大により、県内製材工場の原木需要量を13.1万立方メートル以上に引き上げるとともに、人工林1ha当たりの原木販売額を5%以上増加させます。
(農林水産基本計画:重点推進事項(製材用原木の需要拡大と安定供給)(PDF:2.1MB))
主な対策
- 原木需要拡大のための製材工場の新設
- 原木供給〜木材加工が合理的に結びついたウッドコンビナートの形成
(ウッドコンビナートのイメージ)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「製材用原木の需要拡大と安定供給」の進捗状況(PDF:122KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
4.高品質・高付加価値木材製品の出荷拡大
令和6年度の目指す姿
県産木材製品の県外への出荷拡大を図るとともに、県産木材を積極的に使用する工務店・建築士と製材工場とのグループ化の促進により、高品質・高付加価値製品の出荷割合を50%以上に引き上げます。
(農林水産基本計画:重点推進事項(高品質・高付加価値木材製品の出荷拡大)(PDF:1.63MB))
主な対策
- 県産木材を積極的に使用する工務店及び建築士の認定、木造住宅等の建築への支援
- 展示会・商談会等による県外需要者と県内製材業者のマッチングの強化
(関西圏での商談会)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「高品質・高付加価値木材製品の出荷拡大」の進捗状況(PDF:290KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
林業就業者の確保
原木増産と伐採後の適切な再造林を円滑に実現するため、新規就業者の確保と林業事業体の魅力向上等を通じて、林業就業者を1,072人に増加させます。
5.新規林業就業者の確保
令和6年度の目指す姿
農林大学校林業科の機能強化や高校生への林業教育の充実、若者を対象とした情報発信の強化などにより、新規林業就業者数を年80人以上確保します。
(農林水産基本計画:重点推進事項(新規林業就業者の確保)(PDF:1.81MB))
主な対策
- 高校生への体験学習などによる林業教育の充実
- 農林大学校林業科の1年コース設置、教育内容の充実
- 林業事業体への就業や農林大学校林業科進学へのPRの強化
(農林大学校林業科の学生)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「新規林業就業者の確保、林業就業者の定着強化」の進捗状況(PDF:312KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
6.林業就業者の定着強化
令和6年度の目指す姿
林業事業体による労働条件・就労環境の改善促進と、林業就業者の技術向上やキャリアアップの推進により、新規就業者の5年定着率を70%以上に引き上げます。
(農林水産基本計画:重点推進事項(林業就業者の定着強化)(PDF:1.74MB))
主な対策
- 島根林業魅力向上プログラムによる労働条件・就労環境改善
- 専門家による事業体の経営改善指導
- しまね林業士制度を活用したキャリアアップシステム導入促進
(キャリアアップのイメージ)
令和6年度の予算事業等
令和5年度末の進捗状況
令和5年度末の進捗状況は次のとおりです。
「新規林業就業者の確保、林業就業者の定着強化」の進捗状況(PDF:312KB)
この事項のお問合せ先
林業課
TEL:0852-22-5158
E-mail:ringyo@pref.shimane.lg.jp
お問い合わせ先
農林水産総務課
島根県農林水産部農林水産総務課 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 TEL:0852-22-5393 FAX:0852-22-5967 E-mail:nourin-somu@pref.shimane.lg.jp