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2006(H18)年 <  2007(H19)年 年報  > 2008(H20)年
目次I.概要II-1.発生状況の解析と評価II-2.定点把握疾患発生状況III.検査情報
全数把握週報(インフルエンザ・小児科・眼科・基幹定点)月報(STD・基幹定点)精度評価
1.2007(平成19)年の感染症発生状況の解析と評価 |発生状況表1.全国表2.月別表3.保健所別表4.過去
1.2007(平成19)年の感染症発生状況の解析と評価
1)全数把握疾患の発生状況:表1〜3
(1)一類感染症
 全国でも報告がなかった。
(2)二類感染症
 結核予防法が廃止され、新感染症法の二類感染症に結核を指定すると改正され、2007(H19)年4月1日に施行された。結核は全国で20,526名、島根県で108名の報告があった。
(3)指定感染症
 インフルエンザ(H5N1)が2006(H18)年6月に指定された。
(4)三類感染症
 2007(H19)年4月1日から、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、パラチフスが二類感染症から移され、腸管出血性大腸菌感染症を含む5疾患が三類感染症に指定された。細菌性赤痢は2名の報告があり、
Shigella flexneri 1bと4によるものが11月に松江圏域から報告された。Shigella flexneri 4によるものは海外での感染事例であったが、Shigella flexneri 1bの感染は海外渡航歴がなく日本国内が疑われるが、感染経路は不明であった。全国ではコレラ13名と細菌性赤痢452名、腸チフス47名、パラチフス22名、中国地方では細菌性赤痢26名、腸チフス3名の報告があった。  腸管出血性大腸菌感染症は23名の報告があった。保育園でのO26等による集団発生防止への指導の強化により、昨年は報告されなかったO26による集団発生が10月に雲南圏域の保育園で報告され、5名の感染が確認された。本症は6月から8月の夏期に多く報告される傾向にあるが、本年は9月と10月に多く報告され、この時期にO157による家族内発生が2例(4名と2名)報告された。本菌感染症予防の指導は主に夏期に行われているが、年間を通し保育園等での集団発生防止や家庭での生肉の取り扱い等についての指導を強化する必要がある。
血清型毒素型1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
O26:H11VT1+,VT2----------7--7
O28ac:HUTVT1-,VT2+---1--------1
O157:H7VT1+,VT2+------1264--13
O157:H(不明)VT1+,VT2+------1-----1
VT1-,VT2+-----1------1
---1-122611--23

(5)四類および五類感染症
 四類感染症ではつつが虫病3名と日本紅斑熱10名、日本脳炎1名、レジオネラ症1名の報告があった。つつが虫病は全国で378名の報告があり、本県では4月と10月、11月に1例ずつ報告があった。日本紅斑熱は全国で98名報告され、本県では5月に1名、7月に2名、8月に3名、9月に2名、10月に2名、11月に1名の合計10名報告されたが、隣県でも発生し、鳥取県で1名、広島県で5名報告され、近畿以西の西日本に広範に分布していることが明らかになってきた。日本脳炎は9月に雲南圏域に在住の住民が発症し、県内での感染が疑われた。
 五類感染症ではウイルス性肝炎が4名(B型)、クロイツフェルト・ヤコブ病が2名、劇症型溶血性レンサ球菌感染症が3名、梅毒が1名、破傷風が1名報告された。
(6)島根県の麻しん報告患者数
 麻しんは感染症法で定点把握の5類感染症に位置づけられている。しかし患者発生が減少した島根県の場合、麻しんの発生状況が正確に把握できず、早期の患者情報収集によるまん延防止対策がとりにくい状況にある。
 そこで、島根県では麻しんの流行防止のため、2007(H19)年3月30日に「島根県における麻しんのまん延予防対策のための指針」(巻末 資料2参照)を定め、同年4月から県内の全ての麻しん患者の発生について調査し、流行初期の段階で有効な対策をとることで、麻しんの封じ込めを行った。
「島根県における麻しんのまん延予防対策のための指針」に基づく報告数:2007(H19)年