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特集展「尾道松江線発掘物語」が開幕しました

展示解説の様子

〔写真〕展示解説の様子

 

 12月26日に古代出雲歴史博物館で特集展『尾道松江線発掘物語』が始まりました。これに先立って12月25日午後から開会式があり、続いて展示解説が行われました。

 

雲南市で調査を行った古代の鍛冶工房出土品

〔写真〕雲南市で調査を行った古代の鍛冶工房跡出土品

 

 今回の展示は、中国横断自動車道尾道松江線が今年度中に全線開通することを記念して、島根県と広島県が共同で開催するものです。島根県埋蔵文化財調査センターと公益財団法人広島県教育事業団埋蔵文化財調査室が発掘調査を行った遺跡の出土品を中心に、旧石器時代から近代まで、各時代の出土品700点以上をそろえています。

 

歴代の埋蔵文化財調査センター所長

〔写真〕歴代の埋蔵文化財調査センター所長

 

 尾道松江線建設に伴う発掘調査は、平成8度年から23年度にかけての長い期間実施してきました。開会式には発掘調査に関わった多くの方が出席し、当センターの歴代の所長も集まりました。

 

埋蔵文化財調査センター講演会チラシ

(クリックすると拡大されます)

 

 2月1日(日)には古代出雲歴史博物館で尾道松江線の発掘調査成果をテーマにした、平成26年度島根県埋蔵文化財調査センター講演会「遺跡がつなぐ出雲と広島」を開催します。ぜひお越しください。

九景川遺跡で古墳時代から奈良時代の集落跡を調査中です

調査区全景

〔写真〕九景川遺跡の調査区全景

 

 出雲市東神西町にある九景川遺跡は、一般国道9号(出雲湖陵道路)建設に伴い10月から発掘調査を行っています。調査区は山陰道出雲インターチェンジのすぐ近くにあり、松江方面に向かう車からよく見える位置です。今回の調査では古墳時代から奈良時代にかけての集落跡が見つかりました。

 

見つかった古墳時代の建物跡

〔写真〕見つかった古墳時代の建物跡

 

雪に覆われた調査区

〔写真〕雪に覆われた調査区(12月18日)

 

 見つかったのは、建物跡5棟や斜面を段状に加工した平坦面5か所などです。また、斜面の下の方には黒い粘土が厚く堆積し、集落で使われていた土器や石器が大量に出土しました。12月に入り厳しい寒さが続きますが、予定どおりの調査終了に向け調査員以下一丸となって頑張っています。

古屋敷遺跡の現地説明会を開催しました

古屋敷遺跡現地説明会の様子

〔写真〕現地説明会の様子

 

 11月8日(土)に、大田市仁摩町にある古屋敷遺跡の現地説明会を開催しました。70名の方に参加していただきました。

 古屋敷遺跡の発掘調査は、一般国道9号(静間仁摩道路)の建設工事に先立って実施したもので、昨年度は縄文時代の集落跡や墓、弥生時代の水田跡などが見つかりました。今年度は山陰地方で初めての「水さらし場遺構」や、県内2例目となる縄文時代の木棺墓など貴重な発見がありました。

 参加者の方々は調査担当者による現場での説明や、出土遺物の説明に熱心に耳を傾けられました。

古屋敷遺跡現地説明会資料

現地説明会資料(PDF:4.8M)

高浜I遺跡で中世の遺構を多数確認中です

土地を区画する大溝

〔写真〕土地を区画する大型の溝

 

見つかった多数の柱穴

〔写真〕見つかった多数の柱穴

 

 出雲市里方町にある高浜I遺跡は、県道矢尾今市線改築に伴い5月から発掘調査を行っています。これまでに室町時代の大小300以上の柱穴や、土地を区画する大型の溝などが見つかりました。

 高浜I遺跡は、県道斐川・出雲大社線の北側から一畑電鉄大社線の南側にかけて広範囲に広がる遺跡です。平成22年度の発掘調査では、鎌倉時代から室町時代にかけての有力者の館跡や多数の出土品が見つかり、なかでも全国最古となる将棋盤と将棋の駒は話題になりました。

 現在発掘調査は約半分が終了したところで、今後の調査成果が期待されます。

玉泉寺裏遺跡で弥生時代の集落跡を発見

玉泉寺裏遺跡の調査区

〔写真〕出雲平野南西の丘陵上に位置する玉泉寺裏遺跡の調査区
 
 出雲市東神西町にある玉泉寺裏遺跡は、一般国道9号(出雲湖陵道路)建設に伴い5月から発掘調査を行っています。調査区が山陰道出雲インターチェンジのすぐ近くにあるので、お気づきの方もいらっしゃると思います。今回の調査では弥生時代の集落跡が見つかりました。
 
弥生時代後期の遺構
〔写真〕弥生時代後期の遺構(甕や砥石が置かれている)
 
 見つかったのは、住居跡や小型の建物跡、斜面を段状に加工した平坦面などです。また、集落で使われていた土器や石器も出土しました。
 玉泉寺裏遺跡は、平成17年に行った県道出雲インター線建設に伴い発掘調査で、弥生時代終わり頃の墓や多数の土器が見つかっています。今回の調査によって当時のムラの様子がより詳しく明らかになりました。


お問い合わせ先

埋蔵文化財調査センター

〒690-0131 島根県松江市打出町33番地
【電話】0852-36-8608
【FAX】0852-36-8025
【Eメール】maibun@pref.shimane.lg.jp