町並み保存地区の調査
痕跡に基づき、失われていた雨戸・戸袋を復元し、玄関の間口もかつての幅に復元しました。
平成16年度、大森町の町並み保存地区では、町屋5棟分の保存修理を行いました。今回はそのうちの一つ、昭和区にある荒田家の保存修理の例です。
荒田家はかつて豆腐を作り商っていましたが、空き家となって以降現在は地元の方々により昭和区自治会館として活用されています。
道路に面して2階建ての主屋、背後に作業場などが配されていますが、その取り合い部分で瓦の葺き乱れによるひどい雨漏りをおこしていました。そのため屋根替えと土壁の塗り替え、建具の復元が今回の主な修理内容です。
修理前の正面外観(明治中期の創建と推定されます) | 修理後の正面外観 解体途中の痕跡や聞き取りから、かつて玄関は非常に狭かったことが分かったため、 当時の幅に戻すことにしました。 また、現状で失われていた1階および2階の雨戸・戸袋を痕跡により復元しています。 |
桁に残されていた戸袋の痕跡と一筋鴨居(雨戸のレール) |
近隣の住民への聞き取り調査 |
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