和田議員(県)
(問)石見銀山遺跡来訪者受入・情報発信事業について
1.登録記念展の東京開催について所見を伺う。
2.東京開催に係る経費を伺う。
3.古代出雲歴史博物館の誘客広報活動のJR全国一四六〇駅ポスター掲示に「世界遺産」を入れ込む工夫ができないものか、所見を伺う。
(答)知事
1.和田議員の世界遺産登録記念展に関するご質問にお答えいたします。
この記念展は、石見銀山の世界遺産登録を踏まえ、その価値を県内外に向けて情報発信するために開催しようとするものであります。
この石見銀山遺跡の魅力や価値については、一見しただけでは、分かりにくいと言われており、何よりも地元である県民の皆さんにきちんと理解していただき、世界的な遺産が身近にあることへの誇りを持ってもらうことが重要であると考えております。
このため、来春オープンする「古代出雲歴史博物館」と地元大森町にあって遺跡と一体となっている「石見銀山資料館」の2館で同時開催することが望ましいと判断したところであります。
県内で記念展を開催することは、県外からの集客も期待でき、また、身近で展示と遺跡の両方が楽しめる格好の機会を提供することにもなり、石見銀山の魅力を十分堪能していただけるものと思います。
開催会場につきましては、世界遺産登録手続きの進展に併せ、東京などの県外も対象に、具体的に検討してまいりましたが、厳しい財政状況はもとより、限られた準備期間や展示物の借用期間の制約などを総合的に勘案して選定したところであります。
また、世界遺産としての情報発信については、展覧会以外の手法でも積極的に行っていく必要があり、例えば、島根県がこれまで培ってきた全国の博物館・美術館とのネットワークを生かして、パネルや映像などによるPRも行ってまいりたいと考えております。
(答)広沢教育長
2.3.石見銀山の世界遺産登録に関するお尋ねについてお答えします。
まず、東京で記念展を開催した場合の経費についてであります。
この経費につきましては、記念展の開催期間の長短や、海外からの借用物件の有無、会場の立地や種別、展示面積の広狭、広報の手段など様々な条件により異なります。
例えば、設備上の制約で国宝・重要文化財などの展示ができない百貨店で一ヶ月間開催する場合は、少なくとも五千万円以上、県の負担が増えるものと考えられます。
また、展示機能が整っている博物館・美術館で二ヶ月程度開催する場合は、少なくとも一億円以上負担が増えるものと考えられます。
次に、JRの全国の主要な駅に張り出すポスターにも世界遺産登録の宣伝ができないかとのご提案についてであります。
古代出雲歴史博物館は、来年三月に開館することとしており、その誘客広報活動としてJR駅約千四百へのポスター掲示を計画しております。
平成十九年夏頃には、古代出雲歴史博物館において、石見銀山の世界遺産登録記念展を計画しているところでもありますので、ポスターの作成に当たっては、相乗効果のある内容・デザインとなるよう検討してまいります。
また、その他の誘客広報活動につきましても、例えば、その他広報媒体を活用した広報により、多くの観光客に来ていただけるよう石見銀山を含め、島根が誇る歴史文化の魅力を大いにアピールしていきたいと考えております。
【再質問】記念展を東京で開催し、あわせて島根のPRをすべきと考えるが。
(答)知事
登録記念展の開催場所につきましては、議員からご提案のありました東京の百貨店をはじめ、博物館・美術館などでの開催可能性についても、検討してまいりました。
この結果、先程も申し上げましたように、県の厳しい財政状況をはじめ諸般の事情を総合的に勘案し、県内で充実した展覧会を開催することとしたところであります。
なお、世界遺産としての情報発信は、展覧会以外の手法でも積極的に行っていく必要があります。
昨年十月には、私自ら東京において、二百名を超える旅行会社や運輸機関、マスコミ関係者などを招請した観光情報説明会を開催し、「世界遺産登録をめざす石見銀山」と題したミニ講演を行うなど、石見銀山の魅力を積極的にアピールしてきたところです。
今後も、全国の博物館・美術館とのネットワークを通じたPRはもとより、「にほんばし島根館」の活用、「登録記念シンポジウム」の開催、その他各種観光キャンペーンや「島根ふるさとフェア」、インターネット、情報誌など様々な機会や手法を用いて、内外に石見銀山を積極的に情報発信してまいります。
その際には、東京を十分念頭に置いて取り組んでまいりたいと考えております。
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