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2011(H23)年 <  2012(H24)年 年報  > 2013(H25)年
目次I.概要II-1.発生状況の解析と評価II-2.定点把握疾患発生状況III.検査情報
全数把握週報(インフルエンザ・小児科・眼科・基幹定点)月報(STD・基幹定点)精度評価疑似症
1.発生状況の解析と評価 |発生状況表11.STD月別表12.STD地区別表14.基幹地区別表16.基幹年次別
7)性感染症(STD)定点把握疾患の発生状況(月報):表11,12,13、図10,11
STD月別患者数
STD年次推移
 本県の性感染症(STD)の2003(H15)年以降の10年間の年次別患者数推移を見ると、2003年は284件であったものが、2004(H16)年は245件、2005(H17)年は293件、 2006(H18)年は200件、2007(H19)件は257件、2008(H20)年は254件、2009(H21)年は200件、2010(H22)年は240件、2011(H23)年は240件、2012(H24)年は243件であった。 この10年間で、性感染症の報告数には増減は認められなかった。
 本年のSTDの内訳は、性器クラミジア感染症133件(54.7%)、性器ヘルペスウイルス感染症17件(7.0%)、尖圭コンジローマ20件(8.2%)、淋菌感染症73件(30.0%)であった。
 圏域・地区別では、全般的にみると東部地区に多いが、男性の淋菌感染症のみが西部地区に多くみられた。
(1)性器クラミジア感染症:133件
 例年どおり性感染症の約半数を占め、そのうち男性が74件、女性が59件であった。過去9年間と比較し患者数の増減はあるが、増加傾向にあるとはいえない。 年齢別では、10歳代が18件、20歳代が67件、30歳代が36件、40歳代が10件、50歳代が2件となっていた。 性別では、男女とも10歳代から50歳代まで広く分布し、女性は10歳代から30歳代まで分布しており、女性は男性に比べやや若年層に多く分布していた。
 月別の報告数では、特に季節的な変動はみられなかった。
(2)性器ヘルペスウイルス感染症:17件
 性別では、男性10件、女性7件であった。年齢では20歳代から60歳代に広く分布していた。 月別の報告数に増減は特に認められなかった。
(3)尖圭コンジローマ:20件
 性別では、男性14件、女性6件であった。年齢は20歳代から70歳代に広く分布していた。 月別の報告数に増減は特に認められなかった。
(4)淋菌感染症:73件
 報告は例年通りクラミジア感染症に次いで多く、男性70件、女性3件と、男性が多い傾向に変わりがなかった。年齢は、20歳代から40歳代が中心であった。 月別の報告数に増減は特に認められなかった。
8)基幹定点把握疾患の発生状況(月報):(表14、15、16、図12)
基幹病院定点年次推移
(1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症: 347件
 2008(H20)年の593件以降、漸減している。2010〜2011年から、松江圏域、出雲圏域、益田圏域の各圏域で大きく減少したが、雲南圏域では漸増が認められた。
 例年、男性は女性の約2倍の件数であるが、2012年も例年同様に1.67倍であった
 年齢別では、例年70歳以上が概ね70%以上を占め、2012年も71.8%を占めた。10歳未満は2003(H15)年の49件(7.8)%から漸減傾向にあり、2010(H22)年以降は16〜17件で3.4〜4.9%を占めている。
(2)ペニシリン耐性肺炎球菌感染症: 13件
 松江圏域、益田圏域で2007(H21)年まで増加したが、それ以降、減少した。雲南圏域では2010(H22)年から3年続けて多かった。男性は女性の2.25倍であった。
 例年、5歳未満と70歳以上に多いが、2012(H24)年は70歳以上が76.9%を占めた。
(3)薬剤耐性緑膿菌感染症: 3件
 中部及び西部の70歳以上から1件ずつ報告があった。2000(H12)年以降の累計は72件になった。圏域別では、松江圏域4件、雲南圏域3件、出雲圏域19件、大田圏域10件、益田圏域22件及び隠岐圏域14件であった。
 年齢構成は10歳代で1件、30歳代で2件、50歳代で4件、60歳代で10件及び70歳代で55件であり、70歳以上が76.3%を占めていた。四半期別では1〜3月は15件、4月〜6月は8件、7月〜9月は27件、10〜12月は22件であった。
(4)薬剤耐性アシネトバクター感染症:0件
 2011(H23)年2月から対象疾患となったが、2012年も報告はなかった。