「尾道松江線発掘物語」開催記念講演会で調査成果を発表しました
〔写真〕是田係長による調査の解説 〔写真〕展示の様子
4月25日(土)に、広島県三次市のみよし風土記の丘ミュージアムで、平成27年度春の展示会開催記念講演会「中国やまなみ街道発掘調査の成果」が開催されました。
3月に全線開通した中国横断自動車道尾道松江線の建設地内で行われた発掘調査をテーマに、当センターの是田敦係長と公益財団法人広島県教育事業団埋蔵文化財調査室の伊藤実室長が、島根広島両県で行われた発掘調査について解説しました。
今回の展示は、中国横断自動車道尾道松江線の全線開通を記念して、島根県と広島県が共同で開催しています。島根県埋蔵文化財調査センターと公益財団法人広島県教育事業団埋蔵文化財調査室が発掘調査を行った遺跡の出土品を中心に、旧石器時代から近代まで、各時代の出土品を多数展示しています。是非ごらんください。
縄文時代晩期の木棺墓を展示しました
〔写真〕木棺墓調査の様子 〔写真〕木棺設置の様子
4月10日(金)に、昨年8月に剥ぎ取り・取り上げを行った大田市古屋敷遺跡の縄文時代晩期の木棺墓の組み立てを行いました。縄文時代の木棺が腐らずに残ることは珍しく、中国地方では2遺跡しか見つかっていません。今回剥ぎ取りを行った木棺墓は、穴の中に杉の板材を使って長さ約110cm、幅約50cm、高さ約30cmの木棺を組み、要所に杭を打ち込んで固定しています。
〔写真〕木棺墓の展示状況 〔写真〕組み立てられた木棺
棺材の一部と剥ぎ取った遺構表面は3月までに保存処理が完了し、埋文センターの展示室で展示しています。2分割した墓壙の中に、4枚の板材を慎重に固定し元の形に復元します。その結果、発見した時の状況を復元することができました。
埋蔵文化財調査センターに来られた際は是非ご覧ください。
お問い合わせ先
埋蔵文化財調査センター
〒690-0131 島根県松江市打出町33番地 【電話】0852-36-8608 【FAX】0852-36-8025 【Eメール】maibun@pref.shimane.lg.jp