玉泉寺裏遺跡で弥生時代の集落跡を発見
〔写真〕出雲平野南西の丘陵上に位置する玉泉寺裏遺跡の調査区
出雲市東神西町にある玉泉寺裏遺跡は、一般国道9号(出雲湖陵道路)建設に伴い5月から発掘調査を行っています。調査区が山陰道出雲インターチェンジのすぐ近くにあるので、お気づきの方もいらっしゃると思います。今回の調査では弥生時代の集落跡が見つかりました。
〔写真〕弥生時代後期の遺構(甕や砥石が置かれている)
見つかったのは、住居跡や小型の建物跡、斜面を段状に加工した平坦面などです。また、集落で使われていた土器や石器も出土しました。
玉泉寺裏遺跡は、平成17年に行った県道出雲インター線建設に伴い発掘調査で、弥生時代終わり頃の墓や多数の土器が見つかっています。今回の調査によって当時のムラの様子がより詳しく明らかになりました。
高原遺跡の発掘調査が終了しました。
〔写真〕表面に石を貼りつけた基壇(調査前)
大田市波根町にある高原遺跡は、一般国道9号(朝山大田道路)建設に伴い6月から発掘調査を行っています。今回の調査では、中世から近世の掘立柱建物の跡や、石塔、基壇が見つかりました。
〔写真〕宝篋印塔部材の出土状況
〔写真〕出土した石塔の部材
このうち、石塔は5セット分の部材が出土し、型式から16世紀後半のものと考えられます。谷を挟んだ向かいにある旭山城跡と関係があるものかもしれません。
いにしえ倶楽部「みがいてつくろう!古代の鏡」
〔写真〕鏡作りの様子
〔写真〕会場の様子
8月17日(日)に、埋蔵文化財調査センターで、古代の鏡作り体験を開催しました。80名もの方に参加していただきました。
溶かした金属を鋳型に流し込み、その後約1時間をかけて鏡を磨きます。今回はこれまでよりもひとまわり大きい「三角縁神獣鏡モデル」の鏡を作るので、磨き作業も一段と大変になりましたが、参加した皆さんは根気強く作業され、顔が映るようなピカピカに光る鏡を作ることができました。
鏡作りの後は、埋蔵文化財調査センターの中を見学しながら、発掘調査について学習しました。
〔写真〕所内見学の様子
「磨くのは大変だったけど自分の顔が映るようになった時はすごくうれしかった」「昔の鏡の材料や磨き方を知りたくなりました。」「磨けば磨くほどきれいになっていくので楽しかった。」という、すてきな夏休みの体験となりました。
お問い合わせ先
埋蔵文化財調査センター
〒690-0131 島根県松江市打出町33番地 【電話】0852-36-8608 【FAX】0852-36-8025 【Eメール】maibun@pref.shimane.lg.jp