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山代方墳

国指定史跡(1941年指定)

指定名称「山代方墳」

所在地:島根県松江市山代町字二子塚893番1外

周辺地図(外部リンク)

 山代二子塚の東に隣接する出雲地域の古墳時代後期を代表する大型方墳です。墳丘は2段築成で、南北約43m、東西約45m、高さ6m程となります。周囲には溝(周濠)と堤(外堤)があり、外堤を含めると一辺81~84mとなります。墳丘の上段には現在でも石が散見され、葺石が葺かれていたことがわかります。周濠から出土した須恵器や石室の構造から7世紀初頭に造られたと考えられます。

 石室は「出雲型石棺式石室」と呼ばれるもので、出雲東部特有のものです。

 墳丘の規模から出雲東部の最高首長の墓と考えられ、墳丘形態からヤマト王権との関連も想定されています。

山代方墳全景写真

山代方墳

山代方墳の発掘調査

 山代方墳では古墳の規模や形態を把握する目的で、平成4年に周濠や外堤部分の発掘調査が実施されました。この調査によって、墳丘の周囲に巡る周濠や外堤の規模が判明し、山代方墳の墳丘を復元する上で貴重な情報が得られました。

 なお、発掘調査では周濠から埴輪や須恵器が出土しています。須恵器には子持壺と呼ばれる儀式専用の祭器が多く含まれており、墳丘全体にわたって円筒埴輪のように立て並べられたものと想定されます。

 

墳丘復元図

山代方墳墳丘復元図

出典:島根県教育委員会1993『風土記の丘地内発掘調査報告書』9

 

発掘調査写真

発掘調査時の写真(周濠および外堤の調査)

島根県教育庁埋蔵文化財調査センター提供

 

山代方墳出土埴輪

出土した埴輪片

 

山代方墳出土須恵器1

山代方墳出土須恵器2

出土した須恵器片(出雲型子持壺)

王家の谷「山代・大庭古墳群」

 山代方墳が位置する茶臼山西麓の台地には、6世紀から7世紀にかけて相次いで大型の古墳が築かれ、山代・大庭古墳群と呼ばれています。山代二子塚と山代方墳は、出雲地域においてそれぞれの時期の古墳の中で最大となることから、出雲東部地域の代々の大首長が葬られた古墳群と考えられます。

 まさに、出雲版「王家の谷」と呼ぶにふさわしい古墳群です。

山代・大庭古墳群

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島根県立八雲立つ風土記の丘(外部リンク)

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ガイダンス山代の郷(外部リンク)

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お問い合わせ先

文化財課

島根県教育庁文化財課
〒690-8502 島根県松江市殿町1番地(県庁分庁舎)
TEL 0852-22-5880 FAX 0852-22-5794 
E-mail : bunkazai@pref.shimane.lg.jp

・文化財愛護協会のお問い合わせは、
 TEL  0852-22-6725
    E-mail : shimanebunkaaigo@pref.shimane.lg.jp    

・銃砲刀剣に関するお問い合わせは、
 TEL  0852-22-6612
    E-mail : juhoutouken@pref.shimane.lg.jp