国指定史跡（1934年指定）

指定名称「安部谷古墳」

所在地：島根県松江市大草町安部谷・井手ノ上

周辺地図（外部リンク）

　意宇川沿いの小さな谷の斜面に露出した岩盤に、直接石室と同様の部屋を刻み込んだ横穴墓群です。11穴の横穴墓が存在し、中でもI支群には非常に丁寧な加工をした横穴墓が５つ並んで開口しています。

　横穴墓は１〜４号穴は丁寧な家形の平入り構造をしています。出土した遺物から６世紀後半〜７世紀前半に築造されたと考えられます。

安部谷横穴墓群

　安部谷横穴墓群は横穴墓の時期や形態を調べるための発掘調査が実施されています。調査の際に須恵器や円筒埴輪、馬具の轡などが出土しています。

安部谷横穴墓出土遺物

出典：出雲考古学研究会1989「松江・安部谷横穴墓群について（下）」『八雲立つ風土記の丘』No.95

　安部谷横穴墓群の横穴墓の構造は、玄室は平入りの家形をしています。古墳時代後期に出雲東部で特有な石棺式石室の影響を受けた意宇型横穴墓の１つです。

安部谷第第１支群１号穴実測図

出典：出雲考古学研究会1989「松江・安部谷横穴墓群について（下）」『八雲立つ風土記の丘』No.95

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