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宍道湖・中海の湖底貧酸素化現象について

5)貧酸素水塊の消滅

1.躍層の破壊による消滅

一度貧酸素水塊ができると元には戻らないのでしょうか?貧酸素水塊の消滅については、お風呂を例にたとえて、説明します。

熱いお湯と冷たいお湯で二つの層ができたお風呂もかき混ぜることによって上下が撹拌混合されることにより均一な温度になります。(図10)

実際の湖でも風や波、自然に混ざること(鉛直対流)により水がかき混ぜられるため、新たな海水や淡水の流入がなければ、やがて塩分躍層が消滅します。この塩分躍層が消滅することによって、多くの場合貧酸素水塊も消滅していきます。

2.酸素消費の減少による消滅

 もう一つ、塩分躍層があっても、水温の低下になどにより湖底の酸素消費が少なくなると、水中の溶存酸素が増えてゆき、貧酸素水は消滅します。第3章(4)で述べるように底質の改善により湖底での酸素消費が少なくなれば、湖底の貧酸素化は根本的に解消します。

 

躍層が消滅する原理

 

 図10躍層が消滅する原理

 

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