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第15回隠岐地域水産振興シンポジウムが開催

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 平成25年3月12日(火)に、西ノ島町の至誠館にて、隠岐地域漁業振興協議会主催の第15回隠岐地域水産振興シンポジウムが開催されました。

 このシンポジウムは、隠岐地域の漁業関係者が地域の漁業の抱える問題等に関する知見・理解を深めることにより、地域の漁業振興を図ることを目的に毎年開催されているものです。

 

 シンポジウム開会の様子

シンポジウム開会のあいさつの写真

 

 

 今回のシンポジウムは、第1部「アワビ種苗放流技術学習会」・第2部「島根県および隠岐産サザエの現状に関する報告」の2部構成で開催されました。

 

 第1部「アワビ種苗放流技術学習会」では三重県水産研究所の阿部文彦研究員を講師としてお招きし、三重県におけるアワビ種苗放流効果と放流技術についてご講演いただきました。

 隠岐地域の各町村では、以前からアワビの種苗放流が行われています。この放流について、効果を最大限得るためにはどのような方法が有効であるのか、また、放流効果の評価をどのように行うのか等、これまで他県における取組みについて知る機会は少なかったのではないかと思います。

 今回、阿部研究員にご講演いただいた内容は、アワビの放流技術だけでなく、今後、放流海域の管理・利用計画を考えて行く際に、参考にすべき内容が多く盛り込まれていました。その一つとして、三重県では採算性を考慮するために、回収率の目標を設定した上で放流に取り組んでおり、試算により効果を明確にしています。また、講演後の質疑応答では、活発な意見交換が行われていた様子から、漁業者の皆さまのアワビ放流に対する関心の高さがうかがえました。我々行政職員も、お話いただいた内容を今後の活動に役立ててまいりたいと思います。

 

 アワビ種苗放流技術学習会の様子

講演の様子の写真 講演の様子の写真2

 

 

 第2部は、「島根県および隠岐産サザエの現状に関する報告」として、島根県水産技術センターの開内専門研究員に、「サザエの資源動向および近年の不漁原因と対策について」というタイトルで報告をしていただきました。近年、島根県におけるサザエの漁獲量は減少傾向にあります。隠岐地域のサザエの年間水揚量は、島根県内の約4割を占めていますが、特に、今年度のサザエ漁は不振であり、今後の資源量の動向について漁業者および関係者の関心は高まっています。

 今回の報告によると、サザエは、ある年に大量発生する特徴があり、その後大量発生する年が来るまでは、漁獲量の増加が見込めない可能性があるということでした。また、大型のサザエの漁獲制限を行うことで、サザエの発生に大きく関わっている産卵量が確保され、サザエの資源回復が期待できるとのことでした。

 続いて、隠岐支庁水産局からは、「隠岐産サザエの出荷状況について」と題し、近年の隠岐産サザエの単価の推移や、出荷時の留意点などについて情報提供を行わせていただきました。

 隠岐産サザエの単価は、本土産サザエの単価よりも低い傾向にありますが、隠岐産サザエの単価上昇は、今後の隠岐地域の水産業の活性化に必要不可欠であると考えられます。本シンポジウムが、隠岐地域漁業関係者のサザエに対する理解の一助となったことを期待しています。

 

 島根県および隠岐産サザエの現状に関する報告の様子

報告の様子の写真 報告の様子の写真2

 

 

 約2時間のシンポジウムでしたが、今回の内容が、今後の隠岐地域の漁業振興・地域の活性化の参考となれば嬉しく思います。

 また、時期は未定ですが、平成25年度もこのシンポジウムは開催される予定です。次回のシンポジウムで、取り上げたい課題・問題などがありましたら、隠岐地域漁業振興協議会事務局(隠岐支庁水産局)までご連絡をいただければと思います。

 

 参加者の皆さん、お疲れ様でした。

 

 

 


お問い合わせ先

隠岐支庁農林水産局

〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24
電話 08512-2-9661
(夜間・休日:隠岐支庁代表番号08512-2-9797)
E-mail:okinorin@pref.shimane.lg.jp

※島前集合庁舎
〒684-0302 島根県隠岐郡西ノ島町大字別府字飯田56-17
 【電話】
  ・農業振興部(林業部) 08514-7-9101(9103)
  ・水産部        08514-7-9105