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『脂質測定器使用講習会が開催されました!

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 平成24年6月25日(月)に、隠岐の島町農林水産課・隠岐支庁水産局共催の『脂質測定器使用講習会』がJFしまね西郷支所にて開催され、会場には約20名の関係者が集まりました。

 本講習会では、脂質測定器に関する講演に加え、様々な産地で獲れたアジの干物の食べ比べを行いました。

 

会場の様子

 

 

講演内容(講師:島根県水産技術センター・内田浩専門研究員)

浜田のさかな「どんちっち」の取り組みについて

 

アジのブランドとして有名な浜田市の『どんちっちアジ』とは、4月〜8月の期間に浜田に水揚げされる、まき網で漁獲されたアジのうち平均脂質量が10%を超えるアジと指定されていますが、その脂質量を測定する際に使用されているのが、今回の講習会で紹介された脂質測定器です。

この取り組みに至った背景や脂質測定器導入の経緯、現在の取り組み状況等を解説していただきました。

浜田産のアジは、昔から脂乗りが良いということが経験的に知られていましたが、その脂乗りの程度を分かりやすく数値化したものが脂質量です。

旬を迎えたアジは脂乗りが良くなりますが、脂乗りの数値化が可能になったことにより、旬以外の要素でもアジの品質を評価することが出来るようになりました。つまり、売る側にとっては、セールスポイントを得ることが出来、買う側は商品を購入する際の判断基準を得ることが出来るようになりました。

『どんちっちアジ』は築地等の県外の市場からも評価が高く、このブランドの効果により、取り組み当初と比較すると現在の魚価はおよそ2倍になったそうです。

 

脂質測定器の使用法(実演)

 

 脂質測定器の使用法について、隠岐の定置網で漁獲されたアジを使用して実演していただきました。

会場の様子

 

 

アジの干物の食べ比べ

会場の様子

 脂質量や製造者等の情報を伏せた4種類のアジの干物を食べ比べ、アンケート形式で評価を行いました。

 アンケートの回答結果からは、鮮度の良いアジが原料となった干物について、味・脂質量ともに評価が高くなる傾向を読み取ることが出来ました。

 

 

 近年の魚価低迷が叫ばれる中においても、独自の取り組みや工夫で魚をより高く売ることに成功している例も数多く認められます。魚価低迷に対抗するための方策として、水産物やその加工品をブランド化するというアイデアはもはや一般的となり、このような状況の中では、他の商品との差別化がますます重要となるでしょう。

 商品のブランド化には、その品質や規格の統一化は必須条件であり、そのために科学的根拠に基づく数値が求められます。今回の講習会は脂質量の数値化という観点から開催されましたが、今後も様々な観点から地元の水産物やその加工品を評価する方法に関する情報提供が出来ればと考えています。

 このような機会が、地元の水産物やその加工品にどのような魅力があるのか、どのような可能性を秘めているのかを、改めて考えたり、発見できたりするきっかけとなることを願っています。

 


お問い合わせ先

隠岐支庁農林水産局

〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24
電話 08512-2-9661
(夜間・休日:隠岐支庁代表番号08512-2-9797)
E-mail:okinorin@pref.shimane.lg.jp

※島前集合庁舎
〒684-0302 島根県隠岐郡西ノ島町大字別府字飯田56-17
 【電話】
  ・農業振興部(林業部) 08514-7-9101(9103)
  ・水産部        08514-7-9105