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隠岐の島町の児童たちが隠岐でとれる水産物を学んで触って食べてみました
隠岐地域では、水産業に多くの人が従事し、多種多様な魚介類が水揚げされるなど地域の重要な産業のひとつとなっています。このことについて学習するため、地元の児童等を対象として学習会が開催されてきましたが、隠岐で捕れる水産物についてスライド等を用いた紹介にとどまり、これらの水産物を実際に触れる機会は必ずしも多くないのが実情でした。しかしながら、これから地域の将来を担う彼らに対し、地域の財産ともいえるこれらの水産物について十分な知識と経験を持ってもらうことは重要です。そのため、隠岐地域漁業振興協議会及び隠岐支庁水産局では、平成21年度から「学んで触って食べてみよう」と題して、従来の座学中心の学習会に実際に水産物を使った調理実習・試食を組み合わせて実施しています。
平成23年度も12月から2月にかけて隠岐の島町内の小中学校(磯小、五箇小、北小、西郷南中)の生徒及び社会科教員約100名を対象として、隠岐を代表とする水産物のひとつであるベニズワイガニなどを使って開催しました。
当日は、最初に島根県及び隠岐の水産業について学んでもらいましたが、島根県の漁獲量が全国でもトップクラスであること、その漁獲量を隠岐及び隠岐の島町の漁業者が支えていることを知り、自分たちが暮らしている地域を誇らしく思ったようでした。次に、調理実習に使うベニズワイガニなどについて、生態や漁獲方法などを学んでもらいました。島根県のベニズワイガニの漁獲量が日本一であることを説明すると「おぉー!」、「やったぁ!」と喜びの声があちこちから上がりました。
また、実際の操業で使われるカゴを見せたところ、その大きさにびっくりしていました。小学校では「中に入ってみたい!」という子が続出し、カゴの大きさを実感するとともにベニズワイガニの気持ち(?)も学んだようです。調理実習の合間にも隙を見てカゴに入っている子もおり、カニ以外のものも大量に捕れる優秀なカゴ(?)となりました。ちなみに、中学校では恥ずかしさもあるのか学習会の場では入る生徒はいませんでしたが、学習会終了後にこっそりと入っている姿が見受けられました。
座学の後には、実物を使って料理実習を行いました。今回、児童たちに挑戦してもらったのは、ベニズワイガニを醤油と酒とみりんで煮込む「煮ガニ」です。初めてベニズワイガニを手にする子が多く、最初は「大きい!」、「かたいー」、「冷たい!」、「きもちわるーい」と様々な反応がありました。最初はおそるおそるカニを触っていましたが、後半には手際が良くなり、みなさん上手にさばくことができました。
さばいたベニズワイガニを煮始めると調理室にいいにおいが立ちこめ、早く食べたくて落としぶたを空けてちらちらと中をのぞく子たちの姿が見られました。煮ガニが完成して、お待ちかねの試食の時間になるとあちこちから「おいしい!!」という声が聞こえてきました。特にカニのうまみを吸った煮汁が好評でそのまま飲む子まで現れ、中には食べた後の殻をストローにして吸う子もいました。
学習会の後には、余ったベニズワイガニを持ち帰ってもらいました。家の人と一緒に調理しながら、今日学んだことについて話し合ってくれることを願っています。そして、今回の経験が、地域の産業や水産物に興味を持つきっかけとなってくれればうれしい限りです。
お問い合わせ先
隠岐支庁農林水産局
〒685-0015 島根県隠岐郡隠岐の島町港町塩口24 電話 08512-2-9661 (夜間・休日:隠岐支庁代表番号08512-2-9797) E-mail:okinorin@pref.shimane.lg.jp ※島前集合庁舎 〒684-0302 島根県隠岐郡西ノ島町大字別府字飯田56-17 【電話】 ・農業振興部(林業部) 08514-7-9101(9103) ・水産部 08514-7-9105