ICT勉強会を開催~ほ場整備に併せたスマート農業を目指して~
出雲市の宍道湖西岸地区では、国営緊急農地再編整備事業が採択され、平成30年度より工事が開始されています。
本事業によりほ場が大区画化されるなかで、同地区内では、直進アシスト機能付き田植機の導入や、ドローンの導入を検討する経営体が出てきていますが、今後は無人トラクターや無人田植機といった、より精密で効率的な農作業が可能な機械(以下、ロボット農機)が必要になっていくと考えられます。
そこで農業部では、中国四国農政局や市、JAといった関係機関に呼びかけ、5月25日にICT勉強会を開催しました。この勉強会では、株式会社中四国クボタと農業技術センタースマート農業スタッフを講師として、土地利用作物を対象としたICTの基礎的な知識の習得を目的としました。
株式会社中四国クボタからは、トラクターなどの農業機械の位置把握に用いられる衛星測位システム(GlobalNavigationSatelliteSystem通称GNSS)における種類と特徴の講義があり、農業技術センタースマート農業スタッフからは、簡易な基地局の設置など、実演を交えての説明がありました。
本勉強会は、今後宍道湖西岸地区内でのロボット農機の導入を検討していく上での足がかりになるとともに、ほ場整備から営農関係までの幅広い関係機関が集まる良い機会になったと考えています。
出雲農業部では、今後も宍道湖西岸地区を含む出雲管内でのICT技術の導入について支援していきたいと考えています。
出雲市佐田地域でスマート農業の実証活動始まる
去る5月11日、出雲市役所佐田行政センターにおいて、佐田地域水田スマート農業実証協議会が設立され、中山間地域での水稲栽培の省力化をめざしたスマート農業技術の実証に取り組むことが決定されました。
この協議会は、担い手による農地維持が厳しくなる中、スマート農業による農作業省力化技術等の実証を行い、中山間地域の農業・農村の維持に寄与することを目的に設立されました。構成員のうち農業者は農事組合法人橋波アグリサンシャインと中山間地域等直接支払の吉野集落協定であり、その他、JAや市等の関係機関が参加しています。
実証する技術は、水管理の省力化(水位センサー+給水ゲート)、防除(ドローン)、有機水稲栽培における雑草対策技術(自動抑草ロボット)であり、5月20日に水位センサー等、5月30日に抑草ロボットの設置が行われました。
水位センサーと給水ゲートは、(株)farmoが提供するシステムを導入しており、製品価格が安く、通信費を運営会社が負担する等、低コストで導入できることが特徴です。抑草ロボット(アイガモロボット)は、井関農機(株)が有機米デザイン(株)と共同開発中の機械であり、スクリューで泥をかき混ぜて水を濁らせ、光を遮ることによって雑草の発生を抑制するものです。
当農業部も協議会に参加しており、設置後の状況を確認するとともに、省力効果の検証を支援していきたいと考えています。
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