農産物で初の「美味しまねゴールド」団体認証を取得!
JAしまね出雲ぶどう部会美味しまね認証グループが農産物で初の「美味しまねゴールド」団体認証を取得!
~認証書授与式&新規加入者向け団体・農場管理マニュアル説明会を開催~
JAしまね出雲ぶどう部会美味しまね認証グループは、青年部の4名で構成され、平成30年12月に美味しまね認証(基本・団体認証)を取得していましたが、県が平成31年1月に国際水準GAP相当の上位基準「美味しまねゴールド」を創設したことから、昨年夏頃から上位認証移行に向け、準備を進めてきました。
授与式では、出雲事務所長から伊藤代表に認証書を手渡し、今後も引き続き高品質で安全・安心なぶどう生産に励まれるとともに、これから認証取得を目指す新規就農者らの手本となり、指導的役割を果たしていただきたいと激励しました。
団体・農場管理マニュアル説明会には、新たにGAPに取組み、団体認証への加入を目指す、7名の新規就農者らが出席しました。農業普及部から新規加入に向けた取組みのスケジュールを説明し、続いて団体事務局のJAしまね出雲地区本部担当者から、基本認証版をベースに「ゴールド版」として再整備した「団体・農場管理マニュアル」についてわかりやすい説明がありました。
近年、出雲市内ではぶどうの新規就農者が増加しており、できるだけ早く経営の安定を図るため、GAPの実践と認証取得を推奨しています。
農業普及部としては、新規就農者らが経営改善に役立つGAPにスムーズに取組んでいけるよう、関係機関と連携しながら、きめ細やかな支援を行っていくこととしています。
*補足*
当グループと同時に、大田市ぶどう生産組合美味しまね認証グループが農産物で「美味しまねゴールド」団体認証を取得しています。
美味しまね認証ゴールド取得記念撮影
団体・農場管理マニュアル説明会
出雲農林高校でGAPの授業を開催!
~GAP実践農家から取組みの実際について学びました~
出雲農林高校は、令和元年度から3年間、文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(プロフェッショナル型)」の指定を受け、同校を核に地域の多様な関係者と高校の関係者が協働体制を構築し、出雲市の地域及び農業を支える核となる人材を育成することを目的として、学校教育の充実・強化に取り組んでいます。
GAP学習は、この一環である「持続可能な出雲農業の実現のための農業学習」として取り組んでおり、今回は、出雲農林高校食品科学科1年生40名を対象に授業が行われました。
はじめに、当事業においてコーディネーターを務める柏原事務所長が、「美味しまね認証について」をテーマに、GAPの基本的知識や美味しまね認証制度について説明しました。
続いて、島根県GAP生産者協議会出雲地域リーダーの神田農産株式会社代表取締役の神田真里氏が「未来に続く農業経営〜GAPで実践する安全・安心な農場運営〜」をテーマに講演を行いました。
神田農産(株)は、美味しまね認証ゴールドを小松菜等の8品目で取得しており、神田氏は、認証取得までの経験談や取組みの実際について話され、「美味しまね認証は、毎年の監査を通じ、GAP農場としてレベルアップできることもメリット。自社では、出雲農林高校及び島根県立農林大学校のOB・OG3名が活躍している。GAPは、農業だけでなく、生活のあらゆることをより良くするための方法と考えるとおもしろい。例えば、効率的な勉強や安全な通学方法がある。G●Pの「●」に好きなことを入れてみて。」と生徒の関心を惹きつけていました。
当農業普及部としては、今後も神田リーダーをはじめ、地域のGAP実践農家や関係機関と連携し、同校のGAP学習の充実や出雲地域でのGAPの取組み推進に向け、引き続き取り組んでいきます。
柏原事務所長による講話
出雲地域リーダー神田真里氏による講話
目指せ1億円産地出雲アスパラガスのリースハウス第2弾が完成
JAしまね出雲アスパラガス部会(部会設立:H13年、部会員:40名)は、栽培面積6.8ha(うち施設面積5.5ha/26名)、販売量55.6t、販売金額66,887千円と県内一の規模を誇っています。
このほど、アスパラガス産地ビジョン(平成29年度策定)に掲げている「栽培面積10ha、販売金額1億円」を目指すとともに、新規就農者の初期投資の軽減を図るため、第2期リースハウス65aが完成しました。
これまでもJAしまね出雲地区本部では、リースハウスを平成28年、29年の2年間に、国、県事業等を活用して87aを整備しましたが、規模拡大希望者、新規就農者の要請に応えるため、第2期の整備が進められたものです。
入植した規模拡大生産者は「この機会を契機に雇用者を確保し、安定的な経営を目指したい」「自分を含めた2名体制でのアスパラガス栽培に向かえる」と今後の意気込みを語っています。
また、リース料金の仕組みは整備年を含め3年間据え置かれ、その後、JA等からのリース料支援も活用しながら12年にわたり負担することとなっています。
このように、リースハウスによる就農を支援する仕組みは、新たな担い手を確保するとともに、規模拡大を円滑に進める有効な手段となっています。
今後とも普及部では、新規就農者が安心して栽培が出来る環境を整え、所得が確保できるよう支援を強化していきたいと考えています。
完成したリースハウス
新規就農者が規模拡大に向けて牛舎を増築!~担い手確保対策に繋げます~
出雲普及部では、県農林水産基本計画の重点推進事項に基づき、新規自営就農者の確保に向けた包括的就農パッケージづくりや就農後の経営発展に向けた支援、肉用牛生産の規模拡大を図る農業者への支援を強化し進めています。
Nさん(44歳)は、令和元年8月に認定新規就農者となり、父が行う繁殖・肥育牛の一貫経営を継承し、令和2年1月1日から経営を開始しました。現状では、肥育牛40頭、繁殖牛19頭を飼養しています。就農計画では、近年の子牛市場価格の高騰により肥育部門の経営が益々難しくなる状況の中、繁殖牛を令和6年までに9頭増頭し、自家産の肥育素牛頭数を確保することにより安定した経営の実現を目指しています。普及部は、就農相談を受けてからこれまで、出雲市農業支援センター、JAしまね出雲地区本部と連携し、就農計画の策定を支援し、規模拡大に向けた資金調達のため補助事業活用方法等を提案してきました。
そして今年度、Nさんは県単補助事業の「新規就農者整備支援事業(自営就農開始支援事業)」を活用し、所有する柿畑の一部を整地し、繁殖牛舎を新たに1棟増築され、2月に完成しました。新牛舎は、牛床面積12.5m2×12房あり、目標とする頭数を飼養した場合でも、繁殖牛1頭あたりの牛床面積が現状よりも広く確保できるよう設計され、分娩時や子牛育成時の事故の低減が期待できます。また、中央等の作業用通路スペースが広く、機械作業に対応した造りになっています。さらに、暑熱・寒冷時に対応できるよう壁面には畜産用巻き上げカーテン(塩ビ製手動式)を採用し、省エネのためLED照明が設置されています。Nさんは、「計画達成のためにも、これからは子牛をどんどん産ませて頭数を増やしたいです。そのために繁殖の回転率を上げていきたいです。」と意気込みを話されました。
普及部では今年度、補助事業申請に係る書類作成支援や就農計画達成に向けたロードマップの作成等を行ってきました。引き続き関係機関と連携し、フォローアップを行うとともに、巡回指導等を通じてしまね和牛の飼養管理技術向上の支援を実施していく予定です。また、Nさんをモデル事例とした包括的就農パッケージを早期に完成させ、担い手確保対策の強化を関係機関と一丸となって進めていきます。
増築した繁殖牛舎(外観)
増築した繁殖牛舎(内部)
お問い合わせ先
東部農林水産振興センター
島根県東部農林水産振興センター 〒690-0011 島根県松江市東津田町1741-1 TEL: 0852-32-5638/FAX: 0852-32-5643 e-mail: tobu-noshin@pref.shimane.lg.jp **************************************** 安来農業部(島根県安来市穂日島町303) 松江家畜衛生部(島根県松江市東出雲町錦浜474-2) 出雲家畜衛生部(島根県出雲市神西沖町918-4) 雲南事務所(島根県雲南市木次町里方531-1) 出雲事務所(島根県出雲市大津町1139)