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新規就農者が規模拡大に向けて牛舎を増築!~担い手確保対策に繋げます~

 出雲普及部では、県農林水産基本計画の重点推進事項に基づき、新規自営就農者の確保に向けた包括的就農パッケージづくりや就農後の経営発展に向けた支援、肉用牛生産の規模拡大を図る農業者への支援を強化し進めています。

 Nさん(44歳)は、令和元年8月に認定新規就農者となり、父が行う繁殖・肥育牛の一貫経営を継承し、令和2年1月1日から経営を開始しました。現状では、肥育牛40頭、繁殖牛19頭を飼養しています。就農計画では、近年の子牛市場価格の高騰により肥育部門の経営が益々難しくなる状況の中、繁殖牛を令和6年までに9頭増頭し、自家産の肥育素牛頭数を確保することにより安定した経営の実現を目指しています。普及部は、就農相談を受けてからこれまで、出雲市農業支援センター、JAしまね出雲地区本部と連携し、就農計画の策定を支援し、規模拡大に向けた資金調達のため補助事業活用方法等を提案してきました。

 そして今年度、Nさんは県単補助事業の「新規就農者整備支援事業(自営就農開始支援事業)」を活用し、所有する柿畑の一部を整地し、繁殖牛舎を新たに1棟増築され、2月に完成しました。新牛舎は、牛床面積12.5m2×12房あり、目標とする頭数を飼養した場合でも、繁殖牛1頭あたりの牛床面積が現状よりも広く確保できるよう設計され、分娩時や子牛育成時の事故の低減が期待できます。また、中央等の作業用通路スペースが広く、機械作業に対応した造りになっています。さらに、暑熱・寒冷時に対応できるよう壁面には畜産用巻き上げカーテン(塩ビ製手動式)を採用し、省エネのためLED照明が設置されています。Nさんは、「計画達成のためにも、これからは子牛をどんどん産ませて頭数を増やしたいです。そのために繁殖の回転率を上げていきたいです。」と意気込みを話されました。

 普及部では今年度、補助事業申請に係る書類作成支援や就農計画達成に向けたロードマップの作成等を行ってきました。引き続き関係機関と連携し、フォローアップを行うとともに、巡回指導等を通じてしまね和牛の飼養管理技術向上の支援を実施していく予定です。また、Nさんをモデル事例とした包括的就農パッケージを早期に完成させ、担い手確保対策の強化を関係機関と一丸となって進めていきます。

写真1

増築した繁殖牛舎(外観)

写真2

増築した繁殖牛舎(内部)


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