文教厚生委員長報告平成２８年５月定例会

　文教厚生委員長報告をいたします。

　文教厚生委員会に付託されました議案の審査結果等について報告いたします。

　今定例会において本委員会に付託されました議案は、「平成２８年度島根県一般会計補正予算（第１号）」の予算案１件、「島根県児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例及び島根県幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」の条例案１件、「専決処分事件の報告及び承認について」の一般事件案３件であります。

　これらの議案について、執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果、承認第４号議案及び承認第５号議案については賛成多数により、また、その他の議案については全会一致をもって、原案どおり可決・承認すべきとの審査結果でありました。

　全会一致とならなかった承認第４号議案及び承認第５号議案については、いずれも配置基準の緩和が保育士の専門性を否定することになり、保育士のモチベーションの低下にもつながるものであるとの理由から反対であるとの意見がありました。

　これに対し執行部からは、離島・中山間地域などの小規模の施設では、朝夕の配置基準緩和等に対する要望があるとの説明がありました。

　いずれの議案も、最終的には挙手による採決を行ったところ、賛成多数により、原案どおり承認すべきとの審査結果でありました。

　次に、請願の審査結果について報告いたします。

　このたび新規に提出された請願２件について、慎重に審査いたしました。

　その結果を申し上げます。

　まず、請願第８号「「介護人材の確保」に関する請願書」は、介護サービスが将来にわたり安定的に提供されるよう、介護報酬本体の引き上げ改定等を通じて、介護職員の処遇改善や、人員配置を充実し、介護人材の安定的な確保を求める内容であり、全会一致をもって「採択」とし、意見書を提出すべきとの審査結果でありました。

　なお、この請願にかかる意見書については、後ほど田中明美議員から提案理由を説明いたしますので、ご賛同いただきますようお願いいたします。

　また、請願第９号「医療等に係る消費税問題の抜本的解決のための請願について」は、国民と医療機関等に不合理な負担を生じさせている医療等に係る消費税問題の抜本的解決を求める意見書を、国に提出するよう求めるものであり、全会一致をもって「採択」とし、意見書を提出すべきとの審査結果でありました。

　なお、この請願にかかる意見書については、後ほど田中八州男議員から提案理由を説明いたしますので、ご賛同いただきますようお願いいたします。

　次に、報告事項など所管事項調査における質疑、意見等のうち、主なものについて申し上げます。
 

　まず、健康福祉部所管事項についてであります。

　執行部から、平成２８年度安定ヨウ素剤の事前配布について報告があり、委員からは、ヨウ素剤服用による副作用について、配布対象者への周知など、引き続き対応してもらいたいとの要望がありました。

　また、平成２７年人口動態統計について報告があり、委員から、出生率や出生数が向上したことに関して、要因分析にむすびつくような詳細なデータがないかとの質問がありました。執行部からは、今回は速報値であり、今後国から詳細情報が示された段階で詳細な分析をして報告したいとの回答がありました。

　次に、教育委員会所管事項についてであります。

　執行部から、今後の県立高校の在り方検討委員会について報告があり、委員から、平成３１年度以降の次期再編成計画に向けた高校教育の在り方について、今後の地域のコミュニティを作る人材をどう育成していくのか、その地域のいろいろな分野からの意見を広く聞いて議論してほしいとの意見がありました。執行部からは、さまざまな視点から広く意見をいただくよう進めていくとの回答がありました。

　また、県外からの高校入学者数の推移について報告があり、委員から、県外から入学して卒業していった生徒がその後どうしているのか、聞き取りをするなどして、事業の改善につなげてはどうかという意見がありました。執行部からは、今後、卒業生の声を聞いていくことが重要と考えているので、卒業生の声を集め、事業の改善に結びつけていきたいとの回答がありました。

　また、委員から、学校の吊り天井などの非構造部材の耐震化の進捗状況ついて質問があり、執行部からは、県立学校については全体の点検が終了した平成２６年度から吊り天井の撤去等の対策に順次着手しており、概ね平成３１年度ごろまでに対策を終える見込みとの回答がありました。

　以上、文教厚生委員会における審査の概要等を申し述べ、委員長報告といたします。