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文教厚生委員長報告

 

文教厚生委員長報平成21年9月定例会(10月8日)

 

 文教厚生委員長報告をいたします。

 文教厚生委員会に付託されました議案の審査結果等について報告いたします。

 今期定例会において文教厚生委員会に付託されました議案は、予算案4件、条例案3件、及び一般事件案1件であります。

 

 これら議案について、執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果、予算案4件及び条例案3件については、いずれの議案も全会一致をもって、原案どおり可決すべきとの審査結果でありました。

 また、一般事件案は、里親委託に係る負担金の支払いについての督促処分の取り消しを求める審査請求についての「諮問」であります。

 執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果を申し上げます。

 中央児童相談所が委託していた里親は、平成21年4月13日に欠格事由に該当し、里親登録を抹消されておりますが、平成19年12月の委託開始から本年4月の登録抹消まで里親の要件を満たしており、この里親委託は適法に行われ、また、負担金の督促処分についても適切に行われたものと考えられます。

 したがって、この審査請求については、「棄却することが適当である」と決定いたしました。

 

 次に、請願の審査結果について申し上げます。

 新規の請願2件及び継続審査中の請願14件について、慎重に審査いたしました。

 

 新規の請願第43号は、県内児童生徒に対し、「ゆきとどいた教育が行われることを求める」7項目にわたるもので、教育の諸条件整備を求める内容であります。

 請願のいずれの項目についても、今後の研究、検討事項として「継続審査」とすべきものと決定いたしました。

 

 同じく、新規の請願第44号については、請願事項の3番目にあります「母子加算の復活」、「高校授業料の無償化」、「後期高齢者医療制度の廃止」、「社会保障費2200億円削減の中止」、「最低保障年金の実現」をただちに実施することを求める意見書の提出について、本委員会で審査いたしました。

請願のいずれの項目も、国における今後の検討の動きを見守る必要があるため、「継続審査」とすべきものと決定いたしました。

 

 次に、継続審査中の請願14件は、いずれも結論に至る状況にないことから、引き続き「継続審査」とすべきとの審査結果でありました。

 

 次に、報告事項など所管事項調査に関連したものについて申し上げます。

 

 まず、「教職員の不祥事」についてであります。

 執行部から、大田高校の卒業生会会計からの使い込み事件について、約750万円を私的に流用した教諭を懲戒免職とし、現場の管理監督者である校長及び事務長を減給にするとともに、再発防止に万全を期すため、教育長、教育監、高校教育課長を文書訓告とするなど処分を行った。また、教育長名の書簡により、県立学校及び公立小中学校の全教職員に対して、生徒を教育する立場にあるという自覚を厳しく求めるとともに、全ての県立学校を対象に「学校徴収金等取扱要綱」の運用状況について10月中に調査を実施する。との報告がありました。

 委員から、こうした不祥事が昨年、今年と続けて発生することは、県民の教育に対する不信感を募らせることになる。昨年定められた「学校徴収金等取扱要綱」の運用が学校現場で徹底されるよう強く指導を求めたい。との意見がありました。

 これに対し、執行部からは、すべての教職員に対して再度自覚を促すとともに、通帳管理者と印鑑管理者を厳密に分離する、人事異動に伴う通帳、印鑑等の確実な引継ぎを徹底すること等を通じて、制度の厳格な運用を徹底する。との回答がありました。

 

 また、このたび出雲市多伎町において、約12万年前のものと見られる石器が発見されましたが、これは日本列島の人類史の起源を探るうえで貴重な資料であり、類まれな学術的価値をもった遺跡として注目されるところであります。

 委員から、数多くの歴史・文化遺産を誇る本県に新たな価値が加わることとなり、これを好機として、例えば、文化庁長官など責任ある立場の方々に、砂原(すなばら)遺跡をはじめ石見銀山遺跡や松江城天守などの県内の貴重な歴史・文化遺産をじかに視察し、その価値を再認識してもらうなど、より一層の情報発信に努められたいとの意見がありました。

 

 最後に、委員間協議における委員の意見について、報告いたします。

 委員から、介護や看護の人材の不足感がある状況の中、介護や医療に従事する介護福祉士、看護師などの養成確保について、修学後の県内への定着はもとより、県外から県内の養成施設に入学し、本県での就労、定着が図られるという視点から検討してほしい旨の意見があり、執行部に伝えました。

 

 以上、文教厚生委員会における審査及び調査の概要を申し述べ、委員長報告といたします。

 

 


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