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農水商工委員長報告

 

農水商工委員長報平成20年6月定例会

 

 農水商工委員長報告をいたします。

 農水商工委員会に付託されました議案の審査経過並びに結果等について報告いたします。

 今期定例会において農水商工委員会に付託されました議案は、条例案2件、一般事件案1件及び議員提出議案1件であります。

 

 条例案、一般事件案については、執行部に説明を求め、慎重に審査いたしました結果、いずれも全会一致をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

 

 議員提出議案「農林水産業に係る原油高騰緊急対策等に関する意見書」につきましては、記の6の「流通業界や消費者等への理解醸成を図る」という部分について、「流通業界や消費者をはじめ国民全体の理解醸成を図る」という表現に修正すべきとの意見がありました。採決の結果、修正意見に対する賛成少数、原案に対する賛成多数で原案どおり可決すべきものと決定いたしました。

 

 次に、請願の審査について申し上げます。

 請願第7号につきましては、WTO農業交渉、日豪EPA交渉に進展がなく、結論に至る状況にないことから、全会一致で「継続審査」といたしました。

 

 また、請願第23号につきましては、最低賃金は地域の実情を踏まえて、段階的に上げるよう検討されるべきものであることから、全会一致で「不採択」といたしました。

 

 続いて、所管事項の調査における委員からの質疑、意見等のうち、主なものについて報告いたします。

 

 まず、農林水産部の所管にかかる事項について申し上げます。

JA雲南に対する行政処分に関して、県の検査体制について質問があり、執行部からは、今回の事件は一部役職員の事実隠蔽があり、公益通報により発覚したもので、県の合理的で十分な検査をもってしても把握しきれない悪質な事案であった、との答弁がありました。今後はJAの内部管理態勢や内部監査機能等を強化するとともに、広い意味での農協指導の中で、JAの業務の健全性・適切性を確保し、組合員の利益保護・信用アップに努めていくとのことでありました。

 

 次に、商工労働部の所管にかかる事項について申し上げます。

 島根県観光動態調査結果について、平成19年度観光客入り込み延べ数は県全体で28,191千人で、前年比較で1,607千人、6.04%の増加となったところです。しかし、地域別にみると、県東部地域、西部地域ともに増加しているのに対し、隠岐地域においては、大きく減少しています。この原因を問う質問があり、執行部からは隠岐国分寺の焼失や高速船レインボー1便化の影響のほか、島内での二次交通が不十分である点や水揚げ港が本土にあり新鮮な魚介類を期待する観光客のニーズにこたえられていない点等が考えられるとの答弁でありました。当委員会としましては、隠岐地域の観光振興については、単に観光面のみでなく、産業全体で捉えていくことが必要であると考えることから、今後、交通アクセスや地域振興の視点も含め、議論していくこととしました。

 

 なお、7月10日に緊急に委員会を招集し、「種雄牛「福平高(ふくひらたか)」号の子牛の枝肉成績の改ざん」について農林水産部から報告を受けました。

 和牛生産者団体から島根県に寄付された「福平高」号の選定基礎データの一部が売り主により改ざんされていたことが判明した件であります。

執行部からは、「昨年の全国和牛能力共進会の結果を踏まえ、生産者と県が協力して島根和牛改良の取り組みを進めるために、島根県認定和牛改良組合協議会から寄付を受けた種雄牛であったが、その子牛の成績を売り主が改ざんしていた。改ざんは極めて遺憾であるが、種雄牛そのものの能力は改ざんの有無にかかわらず、現時点では、高い評価をすべき牛であると認識している。今回の経緯を早急に生産農家や関係団体に対し説明するとともに、今後生まれてくる子牛の追跡調査を行い、種雄牛の評価を検証し、十分な説明を行っていく」とのことでありました。

執行部には、「福平高」号が種雄牛として本当に優秀な牛なのかどうか、収集データを基に、県としてきちんと調査し、その情報をオープンにしていくことを強く申し入れたところですが、委員会として引き続き今後の経過をしっかり注視していきたいと思います。

 

 以上で農水商工委員会の委員長報告を終わります。

 

 


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