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地方分権・行政改革調査特別委員会委員長報告

 

 地方分権・行政改革調査特別委員会委員長報平成20年2月定例会

 

【はじめに】

 地方分権・行政改革調査特別委員会、委員長報告をいたします。

 本委員会では、道州制など広域行政の推進に係る事項、市町村への権限移譲に係る事項、行政の効率化・スリム化など行政改革に係る事項について、調査を実施しているところであります。

 

 平成19年12月6日の決算特別委員会の全体会において、委員から組織のフラット化グループ化について、職員の責任体制が曖昧となることや職員の意欲低下につながっていることなどの問題提起があり、本委員会で調査を進めることが適当であるとの検討結果が決算特別委員会で報告されました。

 これを受けて、本委員会でフラット化グループ化について、先の11月定例会及び今定例会等で調査を行いましたので、調査結果について報告いたします。

 

【調査結果】

 フラット化グループ化は、中間管理職を廃し、従来の係の統合により、大くくりのグループを作ることで、柔軟性・機動性の高い業務執行体制を構築すること、総戦力化による事務対応能力の充実強化を図ること、意志決定の迅速化を図ることなどを目的に、平成16年度に導入され、4年が経過したところであります。

 本委員会では、執行部の実施した職員アンケートの結果報告や職員との意見交換を通じ、次のような成果が見られるとともに様々な問題点も確認したところであります。

 まず、フラット化グループ化の成果としては、「意志決定の迅速化」が図られていること、総戦力化による事務対応能力の充実強化が図られていること、柔軟・機動的な業務への対応が可能となっていることが挙げられます。

 しかし、一方で、グループリーダーへの負担が大きく、業務のチェック機能が低下するとともに、若手職員の指導・育成にまで手が回らない状態になっていること、また、地域住民にとって、主幹や企画員などの職名は職員の持つ責任や権限がわかりにくく、地方機関における住民との交渉などの場面では支障が生じていること、グループリーダーなどポストに就くまでの年齢が遅くなり、若手・中堅職員の意欲の低下につながっていることなどの問題点が明らかになりました。

 また、現行制度において、グループリーダー等の職務を補佐するために、所属長の裁量で権限を持たないサブリーダーを置くことができますが、権限を持たないサブリーダーでは、業務のチェックや若手職員の育成というグループリーダーを補完する機能は十分に発揮されていない状況にあります。

 それらの問題点を改善するために、グループリーダーと担当の間に、権限と責任を明確に位置づけたポストの設定を求める声が職員内部で大きいとのことでありました。

 

 そこで、これらの実態や意見を踏まえ、フラット化グループ化導入による成果を活かしつつも、問題点の解消を図るため、実効性を伴った制度改善が来年4月を目途に行われるよう、執行部において検討されることを強く要望いたします。

 

 以上、地方分権・行政改革調査特別委員会におけるフラット化グループ化に関する委員長報告といたします。


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