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緊急的な米需給調整対策にかかる意見書(平成22年9月定例会)

 

緊急的な米需給調整対策にかかる意見書

 

 上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条第1項の規定により提出します。

 

 平成22年10月5日

 

提出者

 佐々木雄岡本昭浅野俊雄

 細田重福田正森山健一

 洲浜繁原成五百川純寿

 多久和忠上代義島田三郎

 藤山絲原徳福間賢造

 小沢秀大屋俊中村芳信

 田中八洲井田徳園山繁

 藤間恵加藤中島謙二

 池田成相安田原正居

 三島石倉俊石橋富二雄

 和田章一尾村利門脇誠三

 白石恵角智須山隆

 珍部芳裕

 

 

(別紙)

緊急的な米需給調整対策にかかる意見書

 

 政府の需要見通しを上回る米消費の減少や、平成20年産米の大量持越しの影響により、21年産のJA集荷米については約30万トン程度持ち越される見通しが示されている。こうした状況を背景に、現在の価格は平成21年秋から1,000円/60kg近く下落する等、22年産米の需給と価格への影響が懸念される。

 さらに、22年産米は、全国的には過剰作付けが約1万ヘクタール解消されたものの、未だ約4万ヘクタールと見込まれていることや、作柄が平年作基調で推移していること、米の消費減や21年産米の持越し在庫などと合わせ、需給ギャップの拡大が生じかねない状況である。

 このような厳しい販売環境を踏まえ、22年産米概算金水準は全国平均で前年産対比2,000円/60kg程度の引き下げが決定されており、当県においてもコシヒカリ1等米で前年産対比2,100円/60kgの引き下げとなった。

 加えて、記録的な猛暑による高温障害の影響で、平坦地を中心にコシヒカリの1等米比率の落ち込みが顕著に表れており、米生産農家は、概算金水準の低下、等級低下による二重の収入減に陥っている。

 こうした状況を放置すれば、当県に限らず、平成22年産米の全国的な価格下落とその固定化、それに伴う所得の減少への危惧、さらには平成23年産米以降の生産数量目標の削減拡大など、国内の米生産農家は、今後の営農継続への不安や戸別所得補償制度に対する不信感を抱きかねない。

 かかる危機的な状況を改善し、米生産農家が安心して経営を展望できるよう、国において緊急的な需給調整対策を早急に実施するよう強く要望する。

 

 

22年産米の適正な需給・価格環境の整備

平成23年度からの戸別所得補償制度の本格実施にあたっては、米価が大幅に下落する事態を招かないよう、22年産米の適正な需給・価格環境を整備すること。

政府による過剰米緊急対策の早期決定と市場アナウンスの実施

需給状況を改善するため、現下の過剰米を主食用市場から隔離することを柱とする政府による緊急的な需給調整対策を早期に決定し、市場へアナウンスすること。

政府棚上げ備蓄の前倒し実施

政府棚上げ備蓄(主食用米の買入および非主食用処理)は、現下の需給ギャップ数量を踏まえ、22年産米から前倒しし、早期に実施すること。

計画生産の徹底と出口対策を含めた整合性のある政策体系の確立

水田を最大限に活用し、わが国の主食である米の安定供給と、飼料用米等の振興により、食料増産と自給率向上を図るため、主食用米については需要に即した計画生産の推進や、政府が定める生産数量目標を適切に管理するための出口対策等、整合性のとれた政策体系を確立すること。

中山間地域等における稲作の担い手に対する生産コストの補てん支援

全国一律的な戸別所得補償制度では生産コストを補い切れない地域における稲作担い手農家に対して、営農継続意欲につながる実効ある支援措置を講じること。

 

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 

 平成22年月

 

 島根県議会

 

 (提出先)

 衆議院議長

 参議院議長

 内閣総理大臣

 財務大臣

 農林水産大臣

 国家戦略担当大臣

 内閣官房長官

 

 【平成22年10月5日原案可決】

 

 

 


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