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保育制度改革に関する意見書(平成21年2月定例会)

 

保育制度改革に関する意見書

 

上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条第1項の規定により提出します。

 

平成21年3月4日

 

提出者

 田原正多久和忠岡本昭二

 浅野俊細田重佐々木雄三

 福田正森山健洲浜繁達

 原成五百川純寿上代義郎

 島田三藤山絲原徳康

 福間賢小沢秀大屋俊弘

 中村芳田中八洲井田徳義

 園山藤間恵加藤勇

 中島謙二

 

 

(別紙)

保育制度改革に関する意見書

 

 近年の我が国においては、少子化の進行、就業形態の多様化、家庭や地域の子育て機能の低下等、児童と家庭を取り巻く環境が大きく変化しており、保育所に期待される役割も、多様化する保育ニーズへの対応から、地域の子育て支援の拠点としての機能まで、益々大きくなっている。

 こうした中にあって、国の地方分権改革推進委員会や規制改革会議等においては、保育所の職員配置や施設設備等に関して国が定めている最低基準の見直し、保護者と保育サービス提供者との直接契約方式や保護者に対する直接補助方式の導入、「保育に欠ける」要件の見直し等、保育制度改革について様々な勧告や答申等が行われている。

 しかしながら、市場原理を優先した制度改正や規制緩和等は、過当競争による児童の福祉の後退、保護者の所得や地方自治体の財政事情の格差による保育水準の低下等につながるおそれがある。

 また、離島や中山間地域を抱え、税財政基盤の脆弱な地方自治体においては、厳しい財政事情のために、継続的、安定的な保育サービスの提供に必要な財源確保が極めて困難な状況にあり、こうした地域の実情についても配慮が必要である。

 よって、国においては、全国どこに暮らしていても等しく保育サービスの提供が受けられるよう、保育制度改革の議論に当たっては、次の事項について配慮されるよう強く要請する。

 

保育所の最低基準を見直し、標準基準とすることについては、地域間で児童の処遇に格差が生じる可能性があることから、慎重な議論を行うこと。

直接契約方式、直接補助方式の導入や「保育に欠ける」要件の見直しについては、優先的に利用が確保されるべき児童の受入先不足や保育現場での混乱等を招く可能性があることから、慎重な議論を行うこと。

保育に係る国の補助制度については、小規模保育所の多い離島や中山間地域においても必要な保育サービスが提供できるよう、小規模保育所に対する支援措置を拡充すること。

 

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

 

 平成21年3

 

 島根県議会

 

 (提出先)

 衆議院議長

 参議院議長

 内閣総理大臣

 総務大臣

 財務大臣

 厚生労働大臣

 少子化対策担当大臣

 

 

 


お問い合わせ先

島根県議会

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