農林水産業に係る原油高騰緊急対策等に関する意見書(平成20年6月定例会)
農林水産業に係る原油高騰緊急対策等に関する意見書
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条第1項の規定により提出します。
平成20年7月7日
提出者
浅野俊雄細田重雄佐々木雄三
福田正明森山健一田原正居
洲浜繁達原成充五百川純寿
多久和忠雄上代義郎岡本昭二
島田三郎藤山勉絲原徳康
福間賢造小沢秀多大屋俊弘
中村芳信田中八洲男井田徳義
園山繁藤間恵一加藤勇
中島謙二
(別紙)
農林水産業に係る原油高騰緊急対策等に関する意見書
国際石油市場への投機的資金の流入等による原油価格の高騰は、止まるところを知らず、農林水産業の維持・継続に深刻な影響をもたらしている。
特に、水産業における漁業用燃油の値上がりは、平成16年3月期から本年3月期で約2倍に高騰し、本年3月期から6月期の3ヶ月の間に、さらに約25%急騰している。漁業経営は、漁業資源の減少と相まって、自助努力の限界を超えて経営破綻も懸念される状況にある。
また、果樹・花卉・野菜・特用林産物等の加温栽培にあっては、暖房用燃油の高騰や石油由来の諸資材の高騰に伴う先行きの不透明から、今後の経営の継続も危ぶまれる状況にある。
さらに、原油価格高騰等による海上輸送運賃の値上がりやトウモロコシの国際的なバイオエタノール需要の急増などの影響で、これら輸入穀物等を原料とする配合飼料価格が高騰しており、畜産経営に深刻な影響を及ぼしているとともに、林業においても、伐採・搬出等に係る林業用機械や木材乾燥用の燃料コスト上昇等は、林業・木材関連産業の経営に大きな影響を及ぼしている。
農林水産業は、国民への安全・安心な食料の安定供給等の重要な役割を担っているが、価格決定力が非常に弱いため、コスト上昇を価格に転嫁できずに、原油高騰の影響を全面に受け、正に存亡の危機に直面している。
ついては、下記事項の実行を強く要望する。
1農林水産業用燃油高騰に対する補填措置を早急に講ずること。
2水産業燃油高騰緊急対策事業における要件緩和等の弾力的な運用、継続及び基金の積み増し、また農業・林業の経営安定に係る交付金事業の充実など、原油高騰対策に係る施策全般を充実・強化すること。
3安定的な生産活動に必要な燃油や資材の確保を図ること。
4畜産経営の安定を図るための対策を充実・強化すること。
5投機資金の国際原油市場への参入を規制する国際措置を講じること。
6生産コストの上昇が価格に反映されるよう、流通業界や消費者等への理解醸成を図るとともに、具体的な仕組みづくりを進めること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年7月日
島根県議会
(提出先)
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
農林水産大臣
お問い合わせ先
島根県議会
住所 〒690-8501 島根県松江市殿町1番地 TEL 0852-22-5356 FAX 0852-22-5273 メール kengikai@pref.shimane.lg.jp