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森林・林業・木材関連産業政策の充実と国有林野事業の健全化を求める意見書(平成18年11月定例会)

 

森林・林業・木材関連産業政策の充実と国有林野事業の健全化を求める意見書

上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提出します。

平成18年12月6日

提出者
浅野俊細田重佐々木雄三
成相安手銭長田中健二
宮隅倉井福田正明
森山健田原正洲浜繁達
内田原成矢野潔
五百川純寿多久和忠上代義郎
渡辺恵岡本昭野津浩美
三島島田三石倉俊紀
藤山絲原徳石橋富二雄
福間賢小沢秀大屋俊弘
中村芳川上昌田中八洲男
井田徳和田章一園山繁
尾村利成

(別紙)

森林・林業・木材関連産業政策の充実と国有林野事業の健全化を求める意見書

 

 本県は、県土の約8割が森林で占められ林野率全国第3位の森林県であるが、国産材の価格低迷が長期に続く中で、林業の採算性が悪化し、そのことが森林所有者の林業に対する意欲を失わせ、適切な森林の育成・整備が停滞し、森林の持つ多面的機能が低下している実情にある。

 また、本県においては、7月豪雨により県東部を中心に大きな災害が発生したところであるが、近年、全国的に自然災害が多発する中で、山地災害未然防止に向けた治山対策や森林整備等、自然環境や生活環境での「安全・安心の確保」に対する国民の期待と要請は年々増加し、森林の持つ多面的機能の発揮が一層期待されている。

 さらに、地球温暖化防止の枠組みとなる京都議定書が、昨年2月に発効したことに伴い、国際公約となった温室効果ガス6%削減を履行するための、森林吸収量3.9%確保対策の着実な実行も急務となっている。加えて、国民の共有財産である国有林の管理が危ぶまれている中、国有林野事業は今まで以上に民有林行政との連携が強く望まれている。

 こうした中、平成18年9月8日、森林・林業基本計画が閣議決定され、今後は、その骨子である、(1)多様で健全な森林への誘導、(2)国土保全等の推進、(3)林業・木材産業の再生を前提に、森林整備や地域材利用計画の推進、林業労働力の確保等の対策を進めていくこととされた。

 よって、国におかれては、森林・林業基本計画の確実な実行や、地球温暖化防止森林吸収源10カ年対策の着実な実行、そして、多面的機能維持を図るための森林整備等の推進に向け、次の事項を実現するよう強く要望する。



森林・林業基本計画に基づく、多様で健全な森林整備・保全の推進、林業・木材関連産業の再生等、望ましい森林・林業行政の実行に向け、平成19年度予算の確保等必要な予算措置を講じること。
国産材利用・安定供給対策並びに地域利用対策の推進と、木材生産・加工・流通体制の整備に向け、関係省庁の枠を超えた計画の推進を図ること。
森林整備を通じた「緑の雇用対策事業」の充実と、森林・林業基本計画に基づく労働力確保諸施策の確立を図ること。
二酸化炭素を排出する者が負担する税制上の措置などにより、地球温暖化防止森林吸収源10カ年対策を推進するための、安定的な財源確保を図ること。
地球規模での環境保全や、持続可能な森林経営を目指した違法伐採対策の推進を図ること。
国有林野事業については、安全・安心な国土基盤の形成と、地域振興に資する管理体制の確保と民有林行政との連携を図ること。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成18年12

島根県議会

(提出先)
衆議院議長、参議院議長
内閣総理大臣、外務大臣
財務大臣、環境大臣
農林水産大臣、林野庁長官

 

 

 


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