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地方財政の充実・強化を求める意見書(平成18年6月定例会)

 

地方財政の充実・強化を求める意見書

 
上記の議案を別紙のとおり会議規則第14条の規定により提出します。

平成18年6月27日

提出者
中村芳福間賢造
園山多久和忠雄
矢野洲浜繁達
宮隅手銭長光
成相安和田章一郎
石橋富二石倉俊紀
渡辺恵内田敬


(別紙)
地方財政の充実・強化を求める意見書

地方分権一括法の施行により、地方自治体の自己決定と自己責任の範囲が拡大し、地域における地方自治体の果たす役割は一層大きなものとなっている。

 一方で、地方分権の実現に必要な地方税財政基盤の確立など、重要な改革課題は残されたままであり、依然として地方における歳出規模と地方税収は大きく乖離した状況にある。
こうした中で、島根県は、給与カットや定員削減などの人件費抑制、事務事業の抜本的な見直し等による歳出削減など、徹底した行財政改革に取り組んでいるところであるが、自主財源に乏しく、財政基盤の脆弱な本県にとって、財源調整・財源保障を行う地方交付税はまさに命綱である。

 しかしながら、これまで、経済財政諮問会議や財政制度等審議会などにおいては、地方交付税の法定率の引き下げや額の削減など、地方自治と公共サービスの基盤を揺るがしかねない主張が繰り返され、我々は重大な関心をもって見守ってきたところである。

 6月26日の経済財政諮問会議で示された骨太の方針(素案)では、地方交付税について、現行法定税率を堅持し、地方の財政収支の状況等を踏まえて適切に対処するとされるなど、地方財政の円滑な運営や地方分権の推進に一定程度の配慮がなされたところである。

 来年度の地方財政対策、更には今後の「歳出歳入一体改革」においては、骨太の方針(素案)の趣旨を踏まえ、効率性や財政コスト削減という観点だけではなく、地域住民が安心して暮らすのに欠かせない事業の確保や公共サービスの持つセーフティネット機能を担保し、地方への負担の押し付けを行うことのないよう、地方財政の充実・強化をめざす立場から、次のことを強く求める。

地方歳出の大半が、法令等により義務づけるなど国が関与するもので占められていることから、自治体間の財政力の格差が大きい現状においては、地方交付税制度の財源保障と財源調整の機能を堅持し、自治体の安定的な財政運営に必要な一般財源の総額を確保すること。
地方交付税の算定の簡素化に当たっては、地域間で自然的・社会的条件に差異があることから、離島や中山間地域などを有する団体の実態も踏まえて行政需要を的確に把握するとともに、行財政改革に積極的に努力している団体や税収の伸びがあまり期待できない団体に対しては特段の配慮を行うこと。

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

平成18年7

島根県議会

(提出先)
内閣総理大臣
内閣官房長官
金融・経済財政政策担当大臣
総務大臣
財務大臣
経済産業大臣

 

 


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