特別な支援が必要な子と親への支援の充実

 島根県では、長期療養や在宅で医療的ケアが必要な子どもへの対応や、発達障がい、児童虐待、貧困世帯など特別な支援が必要な子どもと親への支援の充実をめざしていきます。

 

 

1.事業の背景・現状

(1)長期療養や医療的ケアが必要な子どもへの支援

  • 慢性特定疾病や医療的ケアが必要な子どもは疾病の種類や程度、年齢により、必要な支援が異なります。これに伴い成長や発達に応じた支援と、就園や就学に向けた支援体制の整備が求められます。

(2)障がいのある子どもと親への支援

  • 特別な支援が必要な子どもが増加し、その障がいの程度や支援内容も多様化しています。
  • 関係機関の連携強化により、就学前から学齢期、社会参加までの切れ目ない支援体制を構築していく必要があります。

(3)社会的養育が必要な子どもと親への支援

  • 島根県内の児童虐待相談対応件数が増え、ここ数年、高止まりしています。
  • 里親宅や児童福祉施設で生活する子どもにおいて、虐待された経験や発達障がい等のある子どもの割合が増えつつあります。家庭養育においても、支援が必要な妊産婦や子育てに困難を抱える家庭など社会的養育が必要な子どもと親に対して、きめ細かな支援が求められています。

 

 図)児童虐待相談対応件数(認定)の推移

 児童虐待相談対応件数の推移

(4)貧困などの課題を抱える子どもと親への支援

  • 令和6年版こども白書では、貧困によって、日々の食事に困っている子どもがいるとされています。また、生活に困窮している家庭の子どもたちが、学習の機会を十分に得られない、あるいは進学をあきらめざるを得ない事情があるとされています。
  • 国と地方公共団体の緊密な連携の下、福祉、教育、雇用などの関連分野による総合的な取組が必要です。
  • ひとり親家庭は依然として経済的に厳しい状況に置かれた家庭も多く、子どもの貧困対策の観点からも、関係機関が連携して自立を支援していく必要があります。

 

 

2.事業の目的、目標

(1)長期療養や医療的ケアが必要な子どもへの支援

  • 在宅、地域、保育園、学校などで、より安全かつ安心して成長できるよう、保健・医療・福祉・保育・教育等の連携強化と、サービスの拡充を進めます。

(2)障がいのある子どもと親への支援

  • 特別な支援の必要子どもが自立し、社会参加していくために、一人ひとりの教育的ニーズを把握し、全ての保育所、幼稚園、学校等で特別支援教育の実現を推進します

(3)社会的養育が必要な子どもと親への支援

  • 児童相談所の体制強化を着実に進めるとともに、市町村の子ども家庭支援体制の構築を促進することにより、虐待の未然防止と早期発見、早期対応を図ります。
  • 家庭養育を行う里親及びファミリーホームへの養育委託の推進や、児童養護施設等における生活単位の小規模化への支援、社会的養護自立支援の推進等に取り組むことにより、社会的養育を必要とする児童・家庭への専門的で適切な支援を行います。
  • 子どもの権利擁護のための環境整備に取り組み、当事者である子どもの権利擁護の充実を図ります。

(4)貧困などの課題を抱える子どもと親への支援

  • 市町村と連携しながら貧困の状態にある子どもの実態を把握し、福祉・教育・雇用などの関連分野が連携して総合的な施策展開を図ります。
  • ひとり親家庭に対しては、子育てと生活支援、就業支援、養育費の確保支援、経済的支援を一体的に提供できるよう、関係機関との連携を強化し、個々のニーズに応じた自立を支援します。

 

 

3.具体的な取組

(1)長期療養や医療的ケアが必要な子どもへの支援

○医療費等の助成

○相談支援の充実

  • 各種相談窓口の周知
  • 成長、発達に応じた多機関連携による支援フローを活用し、切れ目のない支援を提供

 ー詳しくは、障がい福祉課ホームページ(慢性疾病・医療的ケアのあるお子さんのためのガイド)へー

 

○医療的ケアの実施体制の充実

  • 障がいが重度・重複した子どもが安全安心に教育を受けることができるよう医師からの助言や研修を実施
  • 県立学校における学校看護師の確保・配置

 

ー詳しくは、特別支援教育課ホームページへー

 

(2)障がいのある子どもと親への支援

○発達障がいの早期発見と支援体制の充実を図ることで、保護者が抱える心理的不安や情報不足の解消につながる。

  • 市町村の相談窓口と専門機関との連携強化
  • 県発達障害者支援センター及び市町村が実施する保育所等研修や巡回指導の充実
  • 医療機関における初診までの待機期間の短縮を図るため、心理職が問診や検査などの必要なアセスメントを事前実施
  • 発達障がいの子どもを育てる親のための「よき相談者、先輩保護者(メンター)」による相談体制の充実

ー詳しくは、障がい福祉課ホームページへー

 

○相談支援の充実

  • 特別支援学校のセンター的機能の充実

○幼児期における専門的支援の充実

  • 視覚や聴覚に障がいのある子どもが早期からコミュニケーション手段(点字、手話等)を身に付けられるよう、幼児期における専門的支援を充実

 ー詳しくは、特別支援教育課島根県立松江ろう学校島根県立浜田ろう学校島根県立盲学校ホームページへー

(3)社会的養育が必要な子どもと親への支援

○虐待の未然防止と早期発見・早期対応につなげる取組

  • 児童相談所における児童福祉司等の専門職の適正な配置と研修等による専門性の向上
  • 第三者評価の活用等による児童相談所一時保護所の支援の質の向上
  • 市町村のこども家庭センターにおける母子保健・児童福祉の一体的相談体制の強化を支援

○社会的養護を必要とする児童・家庭への専門的で適切な支援

  • 里親支援センター(R7年度新設)を活用した里親養育支援、里親制度普及の促進
  • 児童養護施設等の小規模化等に係る施設整備費の助成
  • 地域の社会的養育を支える専門的な拠点となるよう児童養護施設等の役割強化を支援

○当事者であるこどもの権利擁護

  • 措置や一時保護決定時等の意見聴取等措置の取組強化と意見表明等支援事業(R7新規)の拡大

 

ー詳しくは、青少年家庭課ホームページ(島根県社会的養育推進計画)へー

(4)貧困などの課題を抱える子どもと親への支援

○貧困の状況にある子どもへの支援

  • 貧困の状況にある子どもやその親をはじめ、誰でも参加できる居場所の充実を図っていくため、子ども食堂の新規開設や活動、関係者のネットワーク形成等を支援
  • 貧困の状況にある子どもに対して学習支援を行うため、「子どもの学習・生活支援事業」に取り組む市町村を支援

 

ー詳しくは、地域福祉課ホームページへー

 

○ひとり親家庭の経済的な自立支援

  • 就業に向けた資格取得支援等に係る返済免除付きの貸付
  • 養育費の確保にむけた無料法律相談、経費助成
  • 子どもの進学や就職にかかる費用の無利子貸付
  • 生活全般についての相談窓口の設置

 

ー詳しくは、青少年家庭課ホームページへー

 

各担当課お問い合わせ先

地域福祉課

TEL0852-22-6878FAX0852-22-5448

E-mail: tiiki-fukushi@pref.shimane.lg.jp

 

健康推進課

TEL:0852-22-6130/FAX:0852-22-6328

E-mail: kenkosuishin@pref.shimane.lg.jp

 

青少年家庭課

TEL0852-22-5241FAX0852-22-6045

E-mailseisyou@pref.shimane.lg.jp

 

障がい福祉課

TEL0852-22-6526FAX0852-22-6687

E-mail: syougai@pref.shimane.lg.jp

 

特別支援教育課

TEL0852-22-5420FAX0852-22-6231

E-mail: tokubetsushien@pref.shimane.lg.jp

 


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お問い合わせ先

青少年家庭課

島根県健康福祉部青少年家庭課
〒690-8501 島根県松江市殿町1番地
(事務室は、松江市殿町2番地 第2分庁舎 2階にあります。)
TEL:0852-22-5241
FAX:0852-22-6045
E-mail:seisyou@pref.shimane.lg.jp