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感染性胃腸炎
報告基準発生推移グラフ島根県データ表示全国データ表示感染性胃腸炎・ノロウイルス情報

ウイルス性胃腸炎

発生状況
 ウイルス性の胃腸炎は例年12月より報告が急激に増加し始め、12月から2月にかけての冬季に 患者発生のピークがみられ、流行するウイルスの違いにより年によって流行パターンが異なります。  主に流行するウイルスはノロウイルスとロタウイルスがあり、 ノロウイルスは小児から大人まで流行が見られ、12月から1月が流行のピークとなります。 また、ロタウイルスは主に小児で流行し、2月から3月が流行のピークとなります。
ウイルスの電子顕微鏡写真。クリックで拡大します。
病原体
 比較的幅広い年齢層が罹患するノロウイルス(NV)が最も多くみられ、遺伝子型の違いによりGIとGIIに分類されます。 このほかのウイルス性胃腸炎の原因ウイルスとして、サポウイルス(SV)、アストロウイルスや、 主に乳幼児の間で流行するA群ロタウイルス、腸管アデノウイルス(40/41型)、 数年間隔で発生するC群ロタウイルスなどがあります。
感染経路
 糞便・吐物およびそれらに汚染された手指、物品を介した接触感染、あるいは飛沫感染もみられます。
またノロウイルスでは汚染された水や貝、特にカキ類を介した食中毒様の経口感染があります。
拡大防止
 手洗いの励行、汚染された衣類などの分別洗濯が基本的な予防法です。 汚物処理時には手袋を着用したり、汚物が飛散する場合はマスクを使用します。 また、汚染器物の次亜塩素酸、ポピドンヨード、アルコール等による除染、消毒が考えられます。 汚染の可能性のある水、食品は加熱調理が効果的です。
 症状消失後のウイルス排泄期間はウイルスによって異なりますが、3日〜10日間みられることから、 看護、介護、調理従事者の職場復帰の時期、施設などでは流行中の共用設備の使用制限も検討する必要があります。

※ 食品衛生法で下痢症の原因ウイルスとして、「小型球形ウイルス」として扱われるのは以下のウイルスを含みます。
1.カリシウイルス科:一般に小型球形ウイルス(SRSV)と呼ばれるもの
(1) Noroウイルス属(以前にノーウォーク様ウイルスと呼ばれていたもの)
・ノロウイルス(NV)
NV GI(遺伝子タイプI)
 NV GII(遺伝子タイプII)
(2) Sapoウイルス属(以前にサッポロ様ウイルスと呼ばれていたもの)
・サポウイルス(SV)
(3) Lagoウイルス属、Vesiウイルス属
・その他のカリシウイルス科ウイルス
2.アストロウイルス科
・アストロウイルス
3.SRSV(電子顕微鏡で確認されたものは分類不能のため、SRSVと標記します)

※その他の主な下痢症ウイルス
1.レオウイルス科
・A群ロタウイルス
・C群ロタウイルス
2.アデノウイルス科
・アデノウイルス40型(腸管アデノウイルス)
・アデノウイルス41型(    〃    )

≪感染性胃腸炎≫

ウイルス性胃腸炎
島根県感染症情報センター