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チクングニア熱(Chikungunya fever)
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チクングニア熱

患者発生地域
チクングニア熱の患者発生地域  チクングニア熱は、アフリカ、南アジア、東南アジアで報告があります。日本国内での流行はありませんが、海外からの輸入症例が報告されています。
 2019年6月以降、ミャンマーが推定感染地域とされる症例が複数報告されていることから、検疫所ホームページ(FORTH)で注意喚起が行われています。
ミャンマーからの輸入例として報告されたチクングニア熱の増加に関する情報(外部リンク:厚生労働省検疫所FORTH)
病原体
 トガウイルス科アルファウイルス属チクングニアウイルス。RNAウイルスで、蚊によって媒介されるウイルスです。
感染経路
 病原体を保有する蚊に刺されることで感染します。媒介蚊はヤブカ属の蚊で、主としてネッタイシマカやヒトスジシマカです。
 デング熱を媒介する蚊と同じで、空き缶、植木鉢の水受け、古タイヤなどに溜まった水でも発生するため都市部でもみられ、日中でも活動することもあり、マラリアを媒介する蚊(ハマダラカ)と異なり注意が必要です。
予防方法
 日中に蚊に刺されない工夫が重要です。具体的には、長袖・長ズボンの着用、昆虫忌避剤の使用などです。
 長期の滞在の場合は、蚊帳を使用すると効果的です。
症状
 大多数はチクングニア熱と呼ばれる急性熱性疾患の症状です。発熱と関節痛、発疹(8割程度)、関節痛は関節の炎症や腫脹を伴う場合もあります。関節痛は急性症状が軽快した後も、数週間から数か月にわたって続く場合があります。「チクングニア」とは関節痛の痛みに身体を曲げて苦しむ患者の姿に由来している、といわれています。
治療
 特効薬はなく、輸液や鎮痛解熱剤投与などの対症療法となります。
 ※ 蚊媒介感染症の診療ガイドライン(第5版(2019年2月)国立感染症研究所)PDF:505KB
感染症法に基づく取扱い
 4類感染症に指定されており、症状や所見及び病原体・血清学的に診断した医師は、直ちに最寄りの保健所に届出をすることが義務づけられています。
(更新日:2019年9月5日診療ガイドラインのリンク修正、海外の発生状況を更新)
媒介疾患

チクングニア熱
リンク
厚生労働省

国立感染症研究所
島根県感染症対策室

島根県感染症情報センター