夏休み期間中の子どもたちが埋文センターを見学しました。
7月25日(火)、松江市川津公民館主催の見学会が開催され、夏休み期間中の小学生10名が埋文センターを見学しました。
見学したのは、出土遺物の整理作業の様子、収蔵庫の収蔵展示、本館展示室の3か所です。
整理作業の見学では、川津公民館近くにある西川津遺跡の再整理作業と、現在も発掘調査を実施している松江城下町遺跡の整理作業の様子をご案内しました。
西川津遺跡は、島根県を代表する弥生時代(約2,500年前)の遺跡です。発掘調査は約40年前に行われ、貴重な発見が数多くありました。その一方で、出土品が大量にあったため、整理が十分にできておらず、多くの資料が収蔵庫に眠ったままになっていました。現在、こうした出土品を再整理し、遺跡の再評価を行う取り組みをしています。
今年度整理しているのは石器で、石鍬や石斧、石鎌、石包丁などがあります。子供たちに実際に出土品を手に取ってもらい、きれいに磨かれた様子や石を割って形を整えている様子、重さなどを体感してもらいました。今ではほとんどが鉄で作られている道具との違いを感じてもらえたと思います。
松江城下町遺跡では、中世から近世にかけての陶磁器が大量に出土しています。ほとんどが破片で出土するため、大きさや形、文様の有無、色などで仕分けし、くっつく破片がないか探しています。まるで超難解な神経衰弱のようです。子どもたちからは自分たちが使っているお茶碗に似ているものがあるとの声があがっていました。松江城下町遺跡では陶磁器の碗も多く出土しており、まさに今でも家庭で使うような茶碗の元となったものです。今の生活とのつながりを感じてもらえたのではないでしょうか。
埋文センターでは、施設見学を随時受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。
見学の様子
お問い合わせ先
埋蔵文化財調査センター
〒690-0131 島根県松江市打出町33番地 【電話】0852-36-8608 【FAX】0852-36-8025 【Eメール】maibun@pref.shimane.lg.jp