出雲湖陵道路発掘調査で横穴墓を調査しました
〔写真〕のの子谷横穴墓群全景
出雲市湖陵町の一般国道9号(出雲湖陵道路)建設予定地内にある「のの子谷横穴墓群」で、古墳時代後期から終末期につくられた横穴墓を6基発掘調査しました。調査区の東側で確認した未調査の横穴墓を合せると全部で9基になりました。
〔写真〕6・3・2号穴(左から) 〔写真〕3号穴玄室内の肋骨状加工痕
砂質の岩盤に掘られた横穴墓群は良好な状態で残されており、玄室内を削った痕跡がはっきり確認できるものもありました。湖陵町内では、これまでに6遺跡43基の横穴墓が確認されていましたが、今回の調査でさらに9基追加されることになり、湖陵地域の歴史を考える貴重な資料を得ることができました。
講演会「弥生のタイムカプセル西川津遺跡」を開催しました
〔写真〕愛媛大学吉田広氏の講演 〔写真〕シンポジウムの様子
12月5日(土)に、当センター主催の講演会を松江市市民活動センターで開催しました。山陰地方を代表する弥生時代の集落遺跡である松江市西川津遺跡の発掘調査成果をテーマに、はじめに愛媛大学吉田広准教授の講演があり、続いて発掘調査担当者らによる調査報告が行われました。
最後に県立八雲立つ風土記の丘の松本所長を司会に、西川津遺跡の調査成果についてシンポジウムを行いました。約90人の聴講者が見守る中、西川津遺跡の意義について意見が交わされました。
大田市古屋敷遺跡の発掘調査が大詰めです
〔写真〕古屋敷遺跡の縄文時代の川跡
平成25年度から静間仁摩道路建設に伴い発掘調査を行ってきた、大田市仁摩町の古屋敷遺跡の発掘調査が大詰めを迎えています。これまでの発掘調査では、木棺墓や建物跡、トチの実の水さらし場など、数多くの遺物や遺構が見つかっており、石見地方を代表する縄文時代の集落遺跡であることが分かっています。
今年度は6月から約2,500平方メートルの範囲を発掘調査し、縄文時代の生活跡や川の跡、弥生時代の水路跡等を確認しました。
〔写真〕縄文時代の川跡から出土した自然木
発掘調査の終盤には、縄文時代の川に落ち込んだ自然木が多数出土しました。中には一抱えもある大木もあり、すごい迫力です。
古屋敷遺跡の発掘調査は今月いっぱいで終了する予定で、今後は大量の出土品の整理作業を行います。
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