津和野川と名賀川の災害復旧に向けた取り組み
島根県では、平成25年7月に発生した梅雨前線豪雨により被災した津和野地域の早期復旧のため、同年11月より益田県土整備事務所津和野土木事業所内に調整監、災害工務課および災害用地課を新たに設置しました。
平成26年度からは災害工務を2課体制とし、災害用地課とともに担当職員を増員しました。
さらに平成27年度からは災害用地課を2係体制とし、早期用地取得に努めたところです。
平成28年度は用地買収完了により、災害用地課を解散、2課体制であった災害工務を1課2係体制とし、主に名賀川工区を災害工務課第1係が、津和野川工区を災害工務課第2係で工事を実施しています。
津和野川および名賀川の位置
《津和野川》は、島根県の西部を流れている1級水系高津川の上流に位置しています。
また、《名賀川》は、津和野川の支川の川であり、津和野川の中流部に流れ込んでいる川です。(詳細は下図を参照して下さい。)
津和野川および名賀川の災害の状況
《気象状況》
津和野町西部地区では平成25年7月28日に暖かく湿った空気が対馬海峡付近から島根県西部に流れ込んだため、1時間あたりの最大雨量92mm、1日の総雨量約400mmとなる記録的な豪雨が発生しました。
《被災状況》
この記録的な豪雨により、道路や河川、JRなどの公共土木施設に限らず、津和野町名賀地区では、1名が発生した土石流に流され行方不明となっているほか、多数の家屋が全半壊や浸水の被害を受けました。
(※津和野町市街地は、津和野川の改修等の対策により、大きな被害を免れています。)
出水状況(津和野川合流点:名賀川0k100付近)
出水状況(家屋流出:名賀川1k200付近)
被災状況(JR山口線:名賀川5k100付近)
被災状況(土木施設被災:名賀川1k300付近)
そのほかの出水状況および被災状況はこちら【PDF:1.2MB】をご覧下さい。
一級河川高津川水系津和野川河川災害復旧助成事業
平成25年7月28日から29日に発生した豪雨で甚大な被害を受けた津和野川および名賀川については、河川災害復旧助成事業により災害復旧を行います。
《災害復旧助成事業とは》
- 災害が激甚であって、災害復旧工事のみでは十分な効果が期待できない場合、災害復旧費に助成費(改良費)を加えて行う改良事業です。
- 激甚法※1の適用を受けた災害で特定地方公共団体の指定を受けた地域※2においては高率の補助率が適用されます。(原則、補助率は1/2)
- 災害発生年を含め、4カ年以内で完了するように予算措置されます。(但し、助成工事費が30億円を超える大規模な工事については5カ年度以内で施行することとなります。)
※1激甚法とは、「激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律」の略称です。
※2平成25年7月に発生した梅雨前線豪雨では、島根県津和野町が局地激甚災害(局激)に指定されています。
激甚災害には「本激」と「局激」があり、「本激」が地域を特定せず災害そのものを指定するのに対し、「局激」は市町村単位で災害指定が行われるという違いがあります。
《災害復旧助成事業の概要》
- 事業採択
平成26年1月24日
- 事業箇所
島根県鹿足郡津和野町鷲原〜名賀
- 河川名
一級河川高津川水系津和野川(つわのがわ)、名賀川(なよしがわ)
- 事業期間
平成25年度から平成28年度まで
- 事業延長
L=8.9km
- 全体事業費
47.4億円(内改良費26.5億円)
津和野川および名賀川の災害復旧にあたっては、下図のようなイメージで事業を行います。
《災害復旧助成事業の対象区間》
本事業の対象区間は、河川ごとに以下のとおりとしています。
- 津和野川L=1,430m【3k770(南谷川合流点)から5k200(名賀川合流点付近)】
- 名賀川L=7,440m【0k000(津和野川合流点)から7k440(木尾谷川合流点)】
河川災害復旧助成事業の進捗状況
《津和野川》
津和野川工区では、現在第1期工事、第3期工事(第2期工事は欠番)が完了し、第4期工事、第5期工事、第6期工事、第7期工事、風呂屋井堰上部工工事、風呂屋井堰下部工工事を実施しています。
津和野川工区については、平成28年7月にすべての工事発注・契約が完了し、早期完了を目指し工事を実施しています。
《名賀川》
名賀川工区では次の区間が完成しています。
平成26年度:河床掘削工事(川に堆積した土砂の撤去)3区間と護岸工事1区間
平成27年度:第1期工事、第2期工事、第3期工事、第4期工事、第5期工事、第6期工事、第7期工事、第10期工事
平成28年度:第11期工事
現在工事中の区間は次のとおりです。
第8期工事、第9期工事、第12期工事から第17期工事
名賀川工区についてもすべて区間で工事発注・契約が完了しており、早期完了を目指し工事を実施しています。
現場定点写真
高津川水系上流域河川整備計画
《河川整備計画の見直し》
「高津川水系上流域河川整備計画」については、平成21年12月22日に策定(第1回変更平成26年1月27日)していますが、この度の豪雨災害を踏まえ名賀川を含んだ計画とするため、河川整備計画を見直す必要が生じました。
計画の見直しにあたっては、学識経験者や地域の専門家、首長からなる「高津川水系上流域川づくり検討委員会」※を立ち上げ、川づくりにおける専門的知見に基づく意見をいただき、計画の見直しを行うこととしています。
《第1回高津川水系上流域川づくり検討委員会》
開催日時:平成25年11月14日(木)11:50〜15:00
開催場所:森鴎外記念館2階会議室
議事内容:
- 河川整備計画の変更に関する概要および策定スケジュール
- 津和野川および名賀川の事業(災害復旧)概要
- 現場視察(津和野川、名賀川)
委員会開催状況
第1回検討委員会開催状況(森鴎外記念館)
現場視察状況(名賀川:5k100付近)
《第2回高津川水系上流域川づくり検討委員会》
開催日時:平成26年2月6日(木)13:00〜15:00
開催場所:島根県益田合同庁舎5階大会議室
議事内容:
- 高津川水系上流域河川整備計画の変更と今後の策定スケジュール
- 津和野川および名賀川の整備
委員会開催状況
第2回検討委員会開催状況(島根県益田合同庁舎)
委員会質疑応答状況
説明会等
津和野川
《第1回津和野川事業説明会》
《鷲原一・鷲原渡り上り地区》
開催日時:平成26年3月5日(水)19:00〜
開催場所:なごみの里(参加者数24名)
説明者:島根県
説明概要:事業の説明
概略計画の説明(助成事業)
今後の事業スケジュール
現地測量のための土地立ち入りのお願いなど
《高田地区》
開催日時:平成26年3月6日(木)19:00〜
開催場所:高田自治会館(参加者数9名)
説明者:島根県
説明概要:事業の説明
概略計画の説明(助成事業、交付金事業)
今後の事業スケジュール
現地測量のための土地立ち入りのお願いなど
《鷲原二上・中座地区》
開催日時:平成26年3月7日(金)19:00〜
開催場所:なごみの里(参加者数10名)
説明者:島根県
説明概要:事業の説明
概略計画の説明(助成事業)
今後の事業スケジュール
現地測量のための土地立ち入りのお願いなど
名賀川
《第1回名賀地区説明会》
開催日時:平成25年12月5日(木)19:00〜
開催場所:名賀地域センター(参加者数28名)
説明者:島根県、津和野町、JR西日本
説明概要:現状説明
今後の災害復旧作業予定
調査等の立ち入りのお願いなど
残土処理場
《下高野地区(兎谷)残土処理場整備事業説明会》
開催日時:平成26年4月13日(日)10:00〜
開催場所:下高野自治会館(参加者数9名)
説明者:島根県
説明概要:事業の説明
残土処理の仕方、構造について
事業スケジュールなど
《下高野地区(金有)残土処理場説明会》
開催日時:平成26年5月29日(木)14:00〜
開催場所:下高野自治会館(参加者数8名)
説明者:島根県
説明概要:事業説明
今後の測量調査作業のスケジュール
調査等の立ち入りのお願いなど
現場視察の状況
津和野川と名賀川の災害復旧に関する現場視察状況は、こちらをご覧下さい。
広報活動
《瓦版》
津和野川と名賀川の災害復旧に関する情報を瓦版にて提供します。
また、過去に発行した瓦版も掲載しますので、ご参照下さい。
《過去の瓦版》
問合せ先
津和野川および名賀川の災害復旧助成事業に関するお問合せについては、以下の連絡先へお願いします。
【問合せ先】
島根県益田県土整備事務所津和野土木事業所災害工務課
〒699−5611
島根県鹿足郡津和野町町田イ244−2
TEL:0856−72−0511(代表)
0856−72−0554(災害工務課第一係:名賀川担当)
0856−72−0577(災害工務課第二係:津和野川担当)
FAX:0856−72−0579
E-mail:tsuwano-kendo@pref.shimane.lg.jp
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お問い合わせ先
益田県土整備事務所
〒698-0007 島根県益田市昭和町13-1(益田合同庁舎4階) 電話 0856-31-9633 FAX 0856-31-9701 メール masuda-kendo@pref.shimane.lg.jp