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琴ヶ浜海岸(ことがはまかいがん)鳴き砂のなぎさ

写真(琴ヶ浜海岸全景(航空写真))
琴ヶ浜海岸全景(航空写真)


写真(海水浴客で賑わう浜)
海水浴客で賑わう浜


写真(砂浜を利用したイベント「ビーチバレーin琴ヶ浜」)
砂浜を利用したイベント「ビーチバレーin琴ヶ浜」


 琴ヶ浜海岸は、歩くとキュッキュッと音がする「鳴き砂」の浜です。このような鳴き砂は、日本中に数十カ所あるといわれていますが、浜全体が鳴るのは琴ヶ浜を含めてわずか3カ所しかありません。砂が音を出すカギは大きさのそろった石英(せきえい)の細かい粒と、汚染のない環境です。
琴ヶ浜海岸では、海岸侵食により浜が後退し、強い波の被害に悩まされていたため、昭和30年代に直立護岸(ちょくりつごがん)を、昭和40年代以降に離岸堤(りがんてい)を整備しました。しかし、年月を経て施設も老朽化したため、直接侵入する波により、砂浜が少しずつ後退するようになりました。
これに対応するため、機能が低下した離岸堤を撤去して、人工リーフを設置する方法で整備をすすめています。

鳴き砂の由来−琴姫伝説−
むかし、源平の戦いで平家が壇ノ浦で敗れた春のこと。美しい姫がただひとり、小舟に乗って逃げのび、石見の海岸に流れ着きました。気を失っている姫の手には琴が抱かれていました。村人たちの手厚いかいほうのおかげで、元気になった姫は、毎日琴を奏でて、人々の心をなぐさめていました。
ところが、ある日突然、姫はこの世を去ってしまったのです。
敬愛していた姫の死に、村人たちは嘆き悲しみました。そして、浜の見える丘に、姫をていねいに葬りました。
すると次の日から浜が鳴り始めるではありませんか。それはまるで、琴を奏でるような美しい音色でした。これは、姫の魂がこの浜にとどまって、村人たちをなぐさめ、励ましてくれているのでは・・・
以来この浜を琴ヶ浜、そして姫を琴姫と呼ぶようになりました。






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