いわみのインフラ
先人の巧みな技農業インフラ
大井谷(おおいだに)の棚田
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(左)大井谷の棚田(右)ループ橋
室町時代から藩政時代にかけ、自然林を切り開き、自然石を積み上げ築かれた棚田。幾度の積み直しや補修を繰り返し、何世代にもわたり、守られてきた田は 600 枚を越えます。棚田が織りなす景観は、農村の原風景としての感動を与えます。集落の最上部には、直径 1.2m 、深さ 30cm の石の水がめがあり、かつて、干ばつ時にここだけにわずかに溜まる水を飲んで住民が生き延びたことから、水がめを表す「はんどう」を用い、『助(たすけ)はんどう』と呼ばれるようになりました。
大井谷の入口にある、 3 つの橋により構成されているループ橋。橋を渡ってすぐ右に駐車場、その先に棚田を一望できる展望台があります。
「しまねの棚田」の詳細情報は、こちら。[島根県農村整備課ホームページ]
しまねの棚田カード
先人が築き上げた棚田は、耕作地の役割だけでなく、地すべりや表土流出防止などの機能も備えており、将来にわたって、棚田を守り続けていくための活動を支援していきます。
棚田カードは、棚田の魅力発信の一つのツールとして、棚田ボランティア、棚田イベントへの参加、棚田地域の特産品を購入など、島根の棚田を支援してくださる方々に配布しています。
各地の棚田については、『しまね棚田元気ネット』(外部サイト)で最新の情報をご覧ください。
岡本甚左衛門堤(おかもとじんざえもんつつみ)
金城三偉人の一人、岡本甚左衛門が、荒地だった七条原を私財を投じて開墾し、数多くの農業用水の堤や水路の整備に尽力しました。甚左衛門堤は、思いを受け継いだ子孫の手により、完成しました。土手を築いてその上に水路を作る「釣り溝(つりみぞ)」や現在はサイフォンと呼ばれる、水圧を利用して水を下から上にあげる「水揚埋樋(みずあげうめひ)」などの土木技術が各所に使われています。
「浜田の人物誌」については、こちら(外部サイト)。[浜田市公式サイト]
掛戸の潮止め水門(かけとのしおどめすいもん)
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(左)掛戸の潮止め水門(右)現地から望む切り割りした山肌と景勝「掛戸松島」。夕日スポットとしても有名。
波根湖干拓に伴って建設された逆流防止用の樋門。1306年、湖水の排水のため、湖と海の間にある高さ約50m近くの丘陵地を幅50mにわたり開削したとされています。特徴的なのは、ゲートの数とその造り。国内に現存する多ゲート水門の内、石・煉瓦水門は、熊本、愛知とここにしかなく、現存ゲート8門、コンクリートで閉塞された箇所も含めると12ないし13門あったとされる点は、非常に貴重な存在です。また、アーチ部までも石で構築されている点も稀で、先人の精巧な技術を見ることができます。
「掛戸松島」については、こちら(外部サイト)。[島根フィルムコミッションネットワーク事務局(島根県観光連盟内)]
お問い合わせ先
浜田県土整備事務所
浜田県土整備事務所 〒697-0041 島根県浜田市片庭町254 電 話 0855-29-5654 FAX0855-29-5691(業務部、維持管理部、土木工務部) 0855-29-5623(農林工務部)